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チャ・テヒョン、ナルシャがMBC 単発ドラマ「4TEEN」に出演する。MBCドラマフェスティバルを通じて2部作として放映される「4TEEN」は、「女王の教室」を通じて演技力を認められた子役俳優チョン・ボグンがヨンフン役を引き受けて熱演する予定だ。チャ・テヒョンは大人になったヨンフン役で特別出演した。「奇皇后 DVD」で熱演したユ・イニョン、演技アイドルとしても活躍中のガールズグループBrown Eyed Girlsのナルシャも出演する。「コーヒープリンス 1号店」「ゴールデンタイム」などを演出してスターPDに浮上したイ・ユンジョンPDが独特の感覚的な演出を披露する予定だ。 「4TEEN」は作家・石田衣良の小説「4TEEN」を原作に脚色した作品だ。直木賞受賞作で10代の若者達の話を愉快ながらもしっかりと描き出して好評を博した小説。「4TEEN」は14歳の少年たちを全面に立て、それぞれ悩みを持つ若者達が世の中とぶつかりながら経験するエピソードを描く。1部は韓国で10月19日、夜12時5分より放送される。
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轟音が響く。 瓦礫が降り注ぐ。 悲鳴が聞こえ、人々は逃げ惑う。 突如として市街地に現れた巨大な影。 漆黒の巨人が1歩踏み出す度に大地は震え、腕を振るう度に、ビリビリと窓ガラスが揺れる。 通報を受けてパトカーがやってくるが、この大質量を相手に何ができようか。 狙われたのは現金輸送車。 犯罪者達の襲撃に耐えうる堅牢な装甲も、屈強な警備員達も、このような規格外の相手には対抗する術はなく、逃走以外にとれる手段はない。 だが僅かばかりの抵抗も空しく、地響きをたてながら追走する巨人によっていとも容易く輸送車がつまみあげられる。 我先にと輸送車から逃げ出す警備員を尻目に、器用に輸送車をこじ開けた巨人はその掌に戦利品、輸送されていた現金の山を乗せる。 瞬間、不思議な事に淡い光と化した現金の山が巨人に吸い込まれるように消えていくではないか。 目の前の超常的な事態に茫然とする人々を嘲笑うかの様に、巨人は悠然とどこかへ歩いていく。 追いかけるだけの勇気を持ち合わせていたものは、この場にいなかった。 翌日、この強盗事件が紙面を賑わすと同時に、一握りの人間は気付くであろう。 これが自らと同様に聖杯戦争に参加した者達の仕業だと。 そして、彼ら/彼女達は一つの考えに至るだろう。 『あの黒い巨人は恐らく宝具、ならば今の内に該当する英雄の情報を集めれば有利に動けるのではないか』と。 その特徴的なフォルムから、一人の交渉人の情報にたどり着ける者もいるだろう。 たどり着いた者は戦争も始まる前から手札を見せた愚かな参加者もいたものだと嘲笑うかもしれない。 しかし、もしそのような事があれば、当の襲撃者本人は大笑いをする事だろう。 その英雄にたどり着いた事こそが、輸送車を襲撃したサーヴァント、ライダーの策略だったのだから。 「『白昼堂々の怪事件。現金輸送車が突如として現れた黒い巨人に襲われる』おーおー、一面記事を飾ってらぁ」 札束の山が積み上げられた一室で、椅子に座り新聞を片手に一人の男が愉快そうに口元を歪めた。 金髪の巻き毛と、見る人間によっては趣味が悪いと罵られそうな黄色一色のスーツとネクタイを着用した男だった。 「本当に貴方の真名はバレませんのよね、ライダー」 朝食の入った食器を片手に、一人の少女が入ってきた。 少女と男の間柄はマスターとサーヴァント。つまるところ、この聖杯戦争に呼び出された参加者である。 マスターとして呼び出された少女の名はトロン・ボーン。 空賊ボーン一家の長女であり、遺跡の発掘や強盗を生業とする犯罪者だ。 「ま、勘のいい奴の中には偽装に気づくやつはいるかもしれねえな。 だが、外装を外した訳でもねえし、偽装だと気付いた上であの宝具の使用者が俺だと探し当てるやつなんてのは、まずいねえよ」 ライダーと呼ばれた男はトロンが差し出したベーコンエッグを口に運びながら、不敵な笑みを浮かべる。 昨日の現金輸送車襲撃事件は彼らの仕業だった。 ライダーの宝具の一つは、搭乗時に真名偽装のスキルが発動する物。 モラトリアム期間であるにも関わらず、派手な犯罪行為を働けた理由は、この宝具だけでは自身の正体は暴かれないという、確固たる自身があったからだ。 「あの姿を見た奴なら十中八九、あのいけすかねえカラス野郎に行き着く。 あれが偽物で、かつ俺が犯人だなんてわかる奴は、トンでもないインチキでもしてるか、あるいは当のカラス野郎ぐらいの話って訳だ」 脳裏に因縁の相手である交渉人の姿がチラつき、ライダーの口がへの字に歪む。 トロンはその言い様とライダーの苦々しげな表情から、そのカラス野郎という人物にライダーが散々に煮え湯を飲まされたであろうことを察する。 ふと、トロンの脳裏に自身や兄弟の邪魔ばかりをしていた青いアーマーに身を包んだ少年の姿が浮かぶ。 犯罪者で機械知識に明るく、そして『正義の味方』に毎度散々な目にあわされる悪役。 生まれも思考も信条も何もかもが異なる相手ではあるが、変なところに共通点があるものだ、と神妙な表情をトロンは浮かべる。 「さて、先立つものは手に入れた。流石に二回も強盗をしたら他の奴ら以外にも目をつけられちまうからな。 これを元手に稼ぐ手段をどうにか考えるとするか」 食事を終え、ライダーが指を鳴らすと共に、山ほどあった札束が淡い光に包まれ、ライダーの体へと飲み込まれていく。 これが輸送車襲撃時に現金が消えた絡繰りにして、ライダー主従が輸送車を襲った真の理由。 ライダーのサーヴァント、ベック・ゴールドは彼が収集した金銭を魔力として貯蔵するスキルを持っている。 生前の彼にその様な能力はなかったが、「愛も夢もすべて金で手にいれる」と嘯き、巨額の富を手に入れ、その忌わの際には、金が自身の存在そのものと言い放った逸話が彼と金銭を同一の存在とみなし、魔力として貯蔵できるというスキルに昇華したものだ。 どれだけ金銭に執着があったのか、主であるトロンには知る由はない。 だが、このスキルがなければ魔力の保有量が高くない自身は早々に見限られていた事は容易に想像できる。 倫理観的な面での相性の良さと、犯罪者としての来歴、そして彼女と共にこの世界にやってきた物があったからこそ、ライダーを繋ぎ止められている自覚がトロンにはあった。 自身の立ち位置が危ういバランスの上に成り立っていると知りながらも、トロンはライダーと共にこの聖杯戦争を勝ち抜く気でいた。 脳裏に浮かぶのは借金のかたに捕まった兄と弟、彼らを助け出す為にも、この聖杯戦争で優勝し、借金を返済できるほどの大金を手に本来の世界に帰らねばならない。 なので、継続してライダーの魔力の源となる金銭を集めなければならないのだが、そこで一つの問題があった。 「ハァ、お兄さまやあの子達もこっちにいれば話は変わってきましたのに」 トロンがこの聖杯戦争の参加者として宛がわれたのは、今彼女が暮らしている修理屋のガレージと、併設している居住スペースのみだった。 兄や弟はもちろんの事、強盗先でシャプティを見つけるまで同行していたトロン手製のロボット、コブン達を模したNPCも一人たりとも存在しない。 元の世界での彼女の武器の一つであったコブン達の人海戦術は利用できず、現状ライダーとトロンのみで、今後の金策を練らなければならない状況なのだ。 戦略的に厳しいのは勿論の事だが、本人とは違うとわかっていても、心の支えとなってくれる家族達が誰もいない孤独な状況はトロンの精神に暗い影を落としていた。 「無い物ねだりをしたって仕方ねえさ。愚痴ったところで出てくる訳でもないしな」 欠伸を噛み殺しながらライダーが伸びをする。 マスターとは別口で魔力を補充できるとしてもその量は有限。 手っ取り早く金銭を集めるにしても、手勢も拠り所もないライダーとトロンの現状では稼ぐ宛がなく、魔力補充の目処がつかない。 大きく状況の動くことがないモラトリアム期間に宝具を使用してまで強盗を行った事は苦肉の策であったと同時に、今後の立ち回りを円滑に進める為の先行投資だったのだ。 懸念点といえば監督役からの警告や罰則だったが、今のところ何かしらのアクションが行われた形跡はない。 結果、一、二回程度の戦闘であれば十全に戦える程度の魔力は手に入れた。が、歴戦の英雄達を相手取るにはまだ足りない。 手勢を増やし、金を増やし、利用できるものは尽く利用しつくす。 犯罪者は犯罪者らしく。 狡猾に舞台の裏側で動きまわるだけである。 トロンが頭を振り、沈んだ心に喝を入れる。 今ここで、自分が立ち止まってどうするのか。 捕らわれた家族に、いなくなった自分の帰りを待っている家族に会うことを諦めるのか。 足りないものが多すぎる事が足掻くのをやめる理由になどなりはしない。 「そう、ですわね。なんとしてもあの子達の元に帰って、お兄様達を取り戻さないといけませんものね。 ええ、愚痴を吐いてる暇なんてありませんでしたわ」 決意を新たに意気込む主をライダーは冷めた眼で見つめる。 トロンが戦争に参加する理由をライダーは既に聞かされている。 正義感の強い者や多少は家族の情に理解のある者であれば、トロンの望みを叶える事に協力的な姿勢を見せていたかもしれないが、ライダーにはそれがない。 金だけを信奉するライダーにとって家族の絆などというものは、金儲けに利用するには有効だがそれ以外に何の価値も見出だせない程度の存在だ。 それでもライダーがトロンに協力的な理由は、トロンが犯罪者であり、犯罪行為に忌避感を持っていない事が大きい。 宝具以外の能力が最底辺のライダーは宝具に費やせる魔力の運用が重要となる。 宝具、『偽・大いなるO』はその巨体と兵装からスペック以上の戦闘力を保持している分、燃費が悪い。 実際に強盗事件の際には各兵装の使用不可に加えて輸送車を捕まえる程度の挙動が精一杯だった。 そんな大喰らいを扱うには魔力に替える金がいくらあっても足りない。 大量の金銭を一朝一夕で集めるには、マスターが相応の地位を得ているか、非合法な方法で集めるかのどちらかだ。 そして幸いにもトロン・ボーンは後者の集め方を生業としており、程度の差こそあれ犯罪行為に対する忌避感を持ち合わせてはいなかった。 そういう意味では相性のいい相手を引けたものだとライダーは感じている。 当面、マスターを乗り換える算段をしなくていいことに改めて安堵しつつ、ライダーはこの街で購入したタバコを一本、口に運んで火をつける。 口内から鼻孔を駆け抜ける煙草の香りを楽しみながら、紫煙を吐き出す。 「安物の煙草を随分と美味しそうに吸いますのね」 「その安物の一本が、俺達の世界じゃ贅沢品だったのさ。煙草なんざ全部合成品で、純正品が吸えた事なんて数えるぐらいしかねぇ」 呆れ顔のトロンにライダーが上機嫌で答える。 何もかもが合成品で作られていた世界の出であったライダーにとって、酒も煙草も純正品であるこの街は宝の山だった。 なにも自分が楽しむ為だけではない。 ここにある物を自身のいたパラダイムシティに持ち込むだけで、相応の富は築けるだろう。 故にライダーはここで手に入れた物を保持したまま、パラダイムシティへ受肉する事を聖杯戦争への望みとしていた。 この偽りの世界で受肉する気も、どことも知らない世界で受肉する気もライダーにはなかった。 結局のところ、ライダーにとっては40年前の記憶を失ったあの街こそが、時に大企業と手を結び、時に部下達と金を荒稼ぎし、時に憎き交渉人とぶつかり合うあの世界こそが、唯一の居場所だという事なのだろう。 「その一服が終わったら、ガレージまで来るように。 グスタフの改修は貴方が手を加えないと始まらないんだから」 ため息をつきながらガレージへと歩き始めたトロンに対し、手を振って無言の返事をしたライダーは、また美味そうに煙草の煙を吐き出した。 グスタフ。それはトロンが作成した万能二足型歩行戦車であり、ライダーがトロンに目をつけた理由の一つ。 シャブティ発見時にトロンが搭乗していた為に彼女の兵装として認識され共にこの世界へやってきた物だ。 グスタフを使用すれば、トロンも相応に戦闘が行えるとはいえ、神秘がなければ攻撃の通らないサーヴァントを相手取るとなると、一方的になぶり殺されるだけである。 そこを、ロボット工学に関するスキルのあるライダーが手を加える事で微量の神秘を宿し、肉弾戦では圧倒的に分が悪い自分達の弱点をカバーする算段だった。 最低限の戦闘さえ出来れば、このグスタフを宝具と偽った上で、自身の宝具を架空の敵対存在に仕立てあげ、「元の世界であの巨人と敵対していた」と他の参加者に吹聴して同盟を組めるかもしれない。 そして、見えない敵に警戒しながら順調に数を減らした所で正体を現し一網打尽にする。 成功するかはわからないが、一つのプランとしてライダーの胸中に留めてある。 無論、二の手、三の手。勝ち抜くための戦略を練ることをライダーは怠らない。 ライダーは弱い。 武勇に関する逸話や、組織を有するだけのカリスマめいたものなど微塵もない、ただ奸知に長け、金儲けが上手かっただけの悪党だ。 相性のいいマスター、貯蔵できた魔力、宝具を使わずとも戦う手段、ここまでは順調だ。 だが、それはライダーがまともに戦えるスタートラインに立っただけでしかない。 ライダーの宝具は強力な部類に入るが、相手は一騎当千の英雄達。 確実に勝てるなどという保障はどこにもない。 「パラダイム・パラダイス・パラライズ……」 不意にうわ言のような呟きが漏れた。 ライダーの脳裏に宿敵の駆るメガデウスよりも大きな機神の姿が浮かぶ。 それは、ライダーの保有するもう一つの宝具。 「……駄目だな。使ったところで後がねえ」 苦い顔を浮かべ、灰皿に吸殻を押し付ける。 ライダーの保有するもう一つの宝具、それは偽・大いなるOを遥かに凌駕する程の性能を秘めている。 無論、その分消耗も激しい。先の襲撃で手に入れた金額なら呼び出して数秒後には崩壊が始まり、マスターの魔力を吸い尽くしながら消滅するだろう。 だが、魔力の消費など些細な問題だ。 フラッシュバックするのは、眼窩がある筈の部分がぽっかりと穴の空いたかのように黒一色に彩られ、耳まで裂けんばかりの狂笑を浮かべたライダー自身の顔。 ライダーのもう一つの宝具は発動と同時に極めて高ランクの精神汚染が永続的に付与される。 最弱に近いサーヴァントがマスターとのコミュニケーションも取れない発狂状態に陥ればどうなるかは火を見るより明らかだ。 その宝具を使用した戦いには勝てたとしても、そこでライダーの聖杯戦争は終わりを迎える。 故にライダーはその宝具の存在を秘匿した。追い詰められたマスターが令呪を使ってでも宝具の開帳を命令しないとも限らないからだ。 重い腰を上げ、ライダーはガレージへと足を向ける。 当分はガレージに籠って改修作業だろうか。 憂鬱な気分になるが、致し方ない事だと肩を落とし、ガレージへと足を向ける。 コツ、コツという足音だけが無機質な室内に響いていた。 【クラス】 ライダー 【真名】 ベック・ゴールド@THE・ビッグオー(漫画版) 【属性】 混沌・悪 【ステータス】 筋力E 耐久E 敏捷D 魔力E 幸運B 宝具A 【クラス別スキル】 騎乗 D 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み程度に乗りこなせる。 【保有スキル】 ロボット工学 A ロボット工学に精通している。機械に関する判定に有利な補正を得る。 また、ロボットに類する物があれば改修を加えることが可能。ライダーが改修したロボットには最低ランクの神秘を宿らせる事が可能。 ライダーはロボットを他者に提供、あるいは自ら用いて様々な犯罪を行ってきた犯罪者である。 黄金率 C 身体の黄金比ではなく、人生において金銭がどれほどついて回るかの宿命。 このスキルは宝具『偽りの楽園に狂笑は響く』発動後、固有スキルから消滅する。 詐欺・強盗・教唆・殺人、ライダーは様々な犯罪行為で私腹を肥やしていた。だが、ある記憶 メモリー を思い出した頃から、ライダーはあり余る財をある目的の為だけに浪費し続けた。 同一存在(金) A ライダーがあらゆる手段で収集した金銭を自身の魔力に変換し貯蔵する。 一度変換した魔力を金銭に戻すことも可能。 生前、自身の存在を金銭そのものと定義した事から生じたスキル。金額が高ければ高いほど、貯蔵される魔力量も多くなる。 【宝具】 『偽・大いなるO(スーパーベック)』 ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:0~10 最大捕捉:20人 ライダーが譲り受け改造したヘビーメタル・ユニット、スーパーベックを呼び出し搭乗する。 この間スペックが以下に変更される。 筋力がC、耐久がBに上昇 weaponに肩部ミサイル砲と指部レーザー砲を追加 スキルに仕切り直し C・真名偽装 Cを付与。 この宝具は頭部が無事である限り、破壊されても修復が可能。 また、ライダーの任意で偽装ビッグオー形態・通常形態・脱出装置のみの3種類の内どれかを召喚前に選択が可能。 ○スキル解説 仕切り直し C 戦闘から離脱する能力。 偽・大いなるOの頭部が健在な限り、高確率で戦闘から離脱できる。追撃に関するスキルを持っている対象には離脱確率が大幅に低下する。 偽・大いなるOの頭部はコクピット兼脱出装置であり、7度目の敗北で頭部が破壊されるまでビッグオーとロジャー・スミスから逃げおおせた。 真名偽装 C この宝具から真名を割り出した対象はライダーをビッグオーの搭乗者、ロジャー・スミスと誤認する。 偽装ビッグオー形態のみこのスキルは発動し、外装が破壊され、本来の姿を現すと、このスキルは消滅する。 また、Bランク以上の直感、またはそれに類するスキルの所持者はこのスキルを無効化する。 但し無効化に成功した場合でも内部の本体を視認しない限り、ライダーの真名にたどり着くことはできない。 ビッグオーの外観をまとったこの宝具でライダーは犯罪行為を幾度も行い、ビッグオーに対する悪評を広めた。 『偽りの楽園に狂笑は響く(ギガデウス)』 ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:0~20 最大捕捉:60人 ライダーが地下深くで見つけ起動させたギガデウスを召喚、搭乗する。 この間スペックが以下に変更する。 筋力および耐久がAに上昇 weaponに腕部ドリル、眼部レーザー砲、火炎放射機構追加。 スキルに精神汚染 Aと狂気汚染 Aを付与。 ○スキル解説 精神汚染 A 精神が錯乱している為、他の精神干渉系魔術を高確率でシャットアウトする。 ただし同ランクの精神汚染がない人物とは意思疎通が成立しない。 『偽りの楽園に狂笑は響く』が発動して始めてこのスキルは効力を発揮し、以後は常時発動スキルとなる。 記憶 メモリー を思い出し、ギガデウスを発掘してロジャー・スミスと再会したライダーは完全に発狂していた。 狂気汚染 A 精神汚染 Aが発動している状態のライダーと戦闘し、かつ殺害に成功した主従に対して発動する。 対象主従に1日1回、精神による判定が発生する。判定に失敗した場合、対象は精神汚染 Aのスキルが付与される。 パラダイム・パラダイス・パラライズ。 ライダーの死後、自身を殺害したロジャー・スミスに対して悪夢という形でその精神を蝕み、廃人寸前へと追い込んだ逸話が昇華されたスキル。 【weapon】 単発式のピストル スタンガン 【人物背景】 40年前の記憶を失った街、パラダイムシティで悪事を働く犯罪者。 メモリーを取り戻そうとする人間やメモリーを取り戻した人間を利用して様々な事件を起こして金儲けをしていたが、ある事件においてロジャー・スミスに邪魔をされ逮捕される。 その折にビッグオーのパイロット=ロジャー・スミスである事を知り、彼の正体を知る数少ない人物の一人となった。 その後もメモリーを利用して様々な犯罪行為を行っていたが、ビッグデュオとビッグオーの戦闘においてなんらかのメモリーを思い出し、稼いだ大金もろとも姿を晦ます。 再びロジャーの前に姿を現した時には精神に異常をきたしており、彼の発掘したギガデウスにてロジャーとビッグオーを圧倒するものの、自壊を始めたギガデウスはビッグオーの攻撃を受けて爆散。 搭乗していたベックもまた、中空に放り出され無明の闇へと落ちていった。その散り際にロジャーへ多大なるトラウマを残して。 その後彼の存在はロジャーの精神を苛み、一時期廃人同然にまで追い込むが、これが彼の怨念だったのかは定かではない。 【サーヴァントの願い】 この街で大量に買い占めた純正品の物品を持ち込んだまま、パラダイムシティに帰還する。 【マスター】 トロン・ボーン@トロンにコブン 【マスターとしての願い】 借金を返済できるだけのお金と一緒に元の世界に帰る。 【weapon】 万能二足型歩行戦車・グスタフ 所謂ロボット。大きさはパトカーより少し大きい程度。 腕部にサーチキャノンと呼ばれる大口径砲を搭載。 ボーンバズーカ及びガトリングガンに関しては未実装。 【能力・技能】 メカニックの天才、作中及びロックマンDASHシリーズにおいて数々のメカを作成している。 設計思想は性能よりもコストパフォーマンス重視 【人物背景】 空賊ボーン一家の長女で戦闘メカの作成及び操縦担当。 高飛車な一面があるが、自身の作成したコブン達には厳しさと優しさを併せ持った対応をしており、母性的な一面がある。 基本的には空賊の名の通り銀行強盗から街の破壊、ディグアウターの襲撃に窃盗などで生計を立てている犯罪者。 悪党ではあるがどこか面倒見が良く、兄の影響か情に厚い一面も持っている。 本作品では初出のロックマンDASHシリーズではなく、スピンオフ作品のトロンにコブンの冒頭の時間軸からの参戦。 【方針】 とにかく金を稼いで宝具用の魔力を貯蔵する。 ただし今回の様な宝具を利用しての強盗に関しては当分見送り 他の参加者に関しては話がわかるようなら交渉。 話がわからない相手には『偽・大いなるO』の頭部だけを呼び出してとんずら。 追ってくるようならガレージに逃げ込んでグスタフで応戦する。 モラトリアム期間の内に偽装状態の『偽・大いなるO』を呼び出しているので、仮想敵に仕立てあげて他の主従との同盟も検討 なお『偽りの楽園に狂笑は響く』に関しては最終戦以外で出した場合、優勝の目が限りなく0になるので、使用予定は一切なし
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かつて世界の中心に、マナを生む大樹があった。 しかし争いで樹は枯れ、代わりに勇者の命がマナになった。 それを嘆いた女神は、天へ消えた。 この時、女神は天使を遣わした。 「私が眠れば、世界は滅ぶ。私を目覚めさせよ」 天使は神子を生み、神子は天へと続く塔を目指す。 ……これが世界再生の始まりである。 そして旅に出た神子は、今―――――――――――――――――――遥か遠い衆愚の街に取り込まれ、悪魔と邂逅しようとしていた。 ◆◆◆◆ 金属質の、無慈悲な破砕音が奏でられる。 長いプラチナブロンドの髪が視界の端で靡いているのを見て、コレット・ブルーネルは自らの体が後方へと投げ出されていたことに気づいた。 次の瞬間には、薄暗い陰を掻き分けて、微かな凹凸のある人造石の床が視界の左半分を埋め尽くした。どうやら、そちら向きに転んでしまっているらしいと、一拍遅れて理解する。 痛いことは嫌だけど、何も感じられないのはやっぱり不便だな、と……いくらか呑気が過ぎるかもしれない感想を、赤く染まった掌を見たコレットは抱いた。薄くではあるが、両の掌が裂けていた。厳しい旅の中で苦楽を共にしてきた金色のチャクラムは、敵の一撃を受け損ね砕け散らせてしまった不甲斐ない持ち主に、その刃を立てていたらしい。 世界再生の旅で、数々の悪漢や魔物を仲間と共に退けて来た経歴から、荒事にも慣れてはいるつもりだった。しかし容易く武器を砕かれ、成す術なく追い詰められている現状を、神子は不思議でも何でもないことと受け止めていた。 記憶を取り戻したその時点で、聞いたこともなかった知識は完全な形で授けられている。故に、既に察しはついていた。 今、自らに歪で巨大な剣の鋒を向ける男が、サーヴァントと呼ばれる存在であることを。 サーヴァント。人々に語り継がれる伝説を成した英霊を、使い魔として再現した事象。 コレットが有無を言わせず参加させられることとなったこの戦いにおいて、要となる力であり――かつて世界の命運すらも、左右した存在なのだ。 言うなれば、かつて古代大戦を終結させた勇者ミトスが蘇り、自分の敵として立ち塞がっているに等しいということ。世界を救済し得るだけの力が破壊に用いられるのに、助けられてばかりの旅も道半ばの己が一人きりで相対すれば、こうなるのも当然の結末でしかなかった。 ……それがわかっていても、抗わずには居られなかった。 ここではまだ、死ねないから。 この命を捧げるべき場所は、生まれた時から定められている。その約束を果たさなければどうなってしまうのかも、知っている。 村の皆や、旅先で出会った人達や、仲間や、彼の――ロイドの笑顔が、脳裏を過ぎって。 円の半分が欠けたチャクラムをそれでも握り締めて、言うことを聞かない体に難儀しながら――背に生えた翼の浮力を利用して、コレットは強引に起き上がった。 「……少し待て、セイバー。謝罪が要る」 コレットが起き上がった瞬間、一息に踏み込もうとしていた剣士に向けて、その背後に控えていた青年が待ったをかけた。 「失礼。婦人の顔に傷をつけるのは本意ではなかった。その前に苦しませぬよう刈り取らせるつもりだったのだが……」 「……面目次第もございませぬ」 マスターである男に一瞥され、伝説の化身であるはずの剣兵の英霊は仮面越しに、確かな謝意を口から放つ。 一方、言われてからようやく、コレットは己が頬を浅く切っていることを発見していた。 さぞや見事な切れ味なのだろう。おそらく痛みは元から感じなかったに違いない。しかし…… 「……そのご様子だと、貴女が無くされているのは言葉だけではないようだな」 血の雫を拭った手の甲へと視線を走らせた様子を見咎め、セイバーのマスターである青年は、コレットの状態を言い当てた。 微かに動揺するも、必要もないことだと判断したコレットは逃げる隙を伺うために彼らを睨めつけるが――そんな油断、どこにもなかった。 「差し詰め、願いはその身を癒されることだろうか? ……いや、このような詮索も無躾か。改めて謝罪しよう。 何にせよその目を見れば、貴女にも切実な事情があることは伺える。 しかしそれは我ら一族も、このセイバーも同じこと。悪いが矛を収めるつもりはない」 主の宣告と同時、セイバーから放たれる威圧感が再び増大する。 その研ぎ澄まされた殺意の重圧に晒された瞬間、コレットは必死に保っていた己の戦意が崩れ去るのを耳にした。 ――――死ぬ。 そんな確信が、コレットの全身に牙を立て、何も感じなくなったはずの肌を粟立たさせる。 裏切ってしまう。皆の希望を。 損なってしまう。ここまで共に旅をして来た、仲間達の努力が勝ち取る未来を。 もう――本当に二度と、逢えなくなってしまう。ジーニアスやリフィル、クラトスにしいな、ノイッシュにコリン、ウンディーネ……それから、ロイドに。 ――辛いのに、涙も出ないや。 「……せめてこの爛れた街に、その意気が貶められることがないよう、安らかに眠らせると約束しよう」 ごめんね、ロイド、皆…… …………ううん、やっぱり、諦めたくないな。 誰か――――――助けて。 「――やれ」 青年の、涼やかというには冷た過ぎる声音が、一方的に処刑を命ずると同時。 眩い白光が、廃工場に充満した宵闇を切り裂いた。 それによって生じた一瞬の空白の後。絶対の死の予感を前に、それでも諦めきれずに瞼を開いていたコレットは、見た。 突如として出現した白と黒、そしてマゼンタに塗り分けられた双輪の獣が、重低音の咆哮を轟かせながらセイバーとそのマスターに猛然と襲いかかり、彼らを後退させるその様を。 絶望の淵に現れた、救世主のその姿を。 「……随分と遅いご到着だな。大切なマスターが危うく死ぬところだったぞ? 無能なサーヴァント」 無人で疾駆するバイク、その更に奥から現れた人影に向けて、セイバーのマスターが苛立ちを隠しきれていない表情で呟いた。 それを聞いて、コレットはどっと肩の力が抜けるのを感じた。 助、かった……? 「――知るか。俺は別に、サーヴァントだからマスターを助けに来たってわけじゃないからな」 対し、先程何度か白光を放っていた箱を首から垂らした一人の若い男――装飾品と思って身につけていたシャブティが変化した、コレットのサーヴァントであるはずの存在は、そんなことを宣った。 「我が君。此奴、何やら奇妙にございます」 不遜な返答に眉を寄せた自らの主に警告を発し、覆い被さっていたバイクを弾き返して一歩進み出たのはセイバーだった。 「この距離で、サーヴァントの気配を感じ取れませぬ」 「……成程。確かに、私の目から見てもサーヴァントとは確認できない。貴様を攻撃できているにも関わらずな」 セイバーに弾き飛ばされた後も無人のまま自走したバイクを傍らへと控えさせ、コレットとの間に割り込むように歩んできた年若い男へと、青年は微かに険しさを増した表情で問いを投げる。 「マスターを助けに来たわけではないとも言ったな。ならば貴様は、彼女のサーヴァントではないということか?」 「いーや? 俺は確かにその娘に召喚されたライダーのサーヴァントだ。だがそんなことはどうだって良い。ただ……」 そこで彼は――ライダーは、微かにコレットを振り返った。 「助けて欲しいって声が聞こえた。俺が来た理由は、それだけだ」 ――この身から、声は。既に取り上げられているはずだというのに。 自らに必要だからではなく、ただ、誰にも届かぬはずだった声が聞こえたから来たのだと――ライダーは、そう嘯いた。 その時の眼差しと、安心させるようにして一瞬浮かんだ笑顔を見て。コレットは彼の存在に、覚えのない種類の、しかし確かな心強さを覚えた。 「お仕着せの役割なんかに従うつもりはない。俺のすることは俺が決める。おまえに文句を言われる筋合いはどこにもない」 「……随分と自由に物を言う。何なのだ、貴様は」 青年の鋭い眼光に睨めつけられたライダーは、不敵に笑みを崩さぬまま白い箱を取り出して――それから一枚のカードを抜き取った。 「……通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ――変身!」 《――KAMENRIDE DECADE!!――》 それがコレットの、世界再生の旅における十人目の仲間(ディケイド)との、出会いだった。 ◆◆◆◆ 「……それで、決まったか? コレット」 聖杯戦争というシステムから――厳密に言えばライダーに、だが――自宅として与えられたマンションの一室で、昨夜のことを思い返していたコレットは、ライダーの問いかけに微かに身を強ばらせた……気がした。実際のところは、それを感じることができないのだからわかりようもないのだが。 「この聖杯戦争とやらで……おまえは何を、どうするのか」 ライダーは己のマスターであるコレットに、決断を求めて来ていた。 「おまえの方針が決まらなければ、俺からはこれ以上何もしてやれない。昨日みたいに、決着を先延ばしに逃げるぐらいしかな」 あのセイバー達との戦いを振り返り、ライダーは言う。 「とはいえ昨日のでわかっただろうが、いくら俺でもサーヴァント同士の戦いとなっちゃ骨が折れる。悪いが考える時間ばかりおまえにくれてやることはできない」 「(うん……そうだよ、ね)」 机を挟んで対面する己がサーヴァントの言葉に、コレットはやや気後れしながらも相槌を打つ。 昨夜は、巻き込まれたばかりで気持ちの整理がついていないというコレットの状況を看破したライダーが早々に撤退を選択したことで、戦闘行為そのものはあっさりと収束した。 それでもサーヴァント同士の対決の舞台となった廃工場は更地となり、またライダーは今後も敵対するかもしれない主従に打撃を加えられることなく、手の内を晒したのみで終わってしまった。今後も同じことを繰り返せば周辺への更なる被害を招き、更にはライダーとコレット自身が聖杯戦争という状況に追い詰められるのを座して見守ることとなってしまう。 それを避けるならば、どんな形であれ、方針を抱えることが必要だ。目的さえあれば、瞬間ごとの決断もそれを見据えて行うことができる。節操なく破壊を撒き散らすことも、無意味に追い詰められることも格段に減らすことができるだろう。 だから――自分がこの聖杯戦争の中でどのように振舞うべきなのかを、しっかり考えて自分で決めろと。コレットは昨夜、ライダーに告げられていた。 与えられた猶予は一日。今この時こそが、その答えを問われる時だった。 「どうするんだ? 聖杯があれば、シルヴァラントとテセアラも、二つの世界を両方とも救うことができるかもしれないし……何よりおまえも、死なずに済むかもしれない」 既にコレットの事情を把握しているライダーは、彼女の抱えた悩みをそのまま、直球で尋ねて来た。 旅の中で天使化が進み、最早声を発することもできない身ではあるが、契約によって結ばれたレイラインを介することでコレットは自身のサーヴァントとの淀みない会話を可能としていた。また天使化の影響によって眠ることができないからと、同じく眠る必要のないサーヴァントの身であるライダーとの語らいで、つい喋り過ぎてしまったかという考えが頭を過る。 ――コレットは元居た世界において、世界再生の旅に身を投じた神子だった。 生命の源であるマナが枯渇し、死滅の危機に瀕した衰退世界シルヴァラントにおける救世主。旅を終え天使となることで女神マーテルを目覚めさせ、世界をマナで満たして再生させるために生まれて来た血族の、当代の神子。 コレットはもちろん、自らの世界を愛していた。そこで暮らす人々に飢えることなく、死の影に怯えることなく生きて欲しいと願い、そのために神子としての使命を果たそうと、心に決めていた。 それでも、今の彼女には微かに後ろ髪を引かれる要因が二つ、存在していた。 一つは世界の壁を越えて現れた仲間、藤林しいなの故郷テセアラ。互いに見ることも触れることもできずとも、確かにシルヴァラントと隣り合い、限られたマナをお互いに搾取し合う関係にあるもう一つの世界。 衰退世界シルヴァラントのマナは現在、繁栄世界であるテセアラに吸い上げられている。神子の執り行う世界再生の真相とは、その関係を逆転させる儀式なのだという。 故に、シルヴァラントが再生すれば今度はテセアラが滅亡へと向かう。それを阻止するための使命を帯びて、コレットの暗殺に差し向けられたのがしいなだった。 コレットは、シルヴァラントの皆が大好きで。だから、世界再生を成し遂げないわけにはいかない。 でも、しいなを見ていれば……テセアラの人々も、シルヴァラントの皆と同じで、日々を懸命に生きていて。なのにマナが枯れてしまえばどんなに苦しむのか、その時の顔がコレットにはくっきりと想像できてしまっていた。 そのしいなもシルヴァラントの現状を見て迷いを抱き、二つの世界がともに救われる道がないものかと今はコレットに賭けてくれている。彼女との約束で、世界再生の旅の最後の目的地・救いの塔で待つ、コレットの父である天使レミエルに、何か方法がないものかと尋ねるつもりではある。 しかし、それでテセアラも救われる保証などどこにもない。聖杯の力があればあるいは、と縋りたい気持ちは確かにある。 ライダーが口にしたもう一つの理由――世界を再生する天使となることと引き換えに齎されるコレット自身の死を、もしも許されるのなら回避したい、という欲求と同時に。 「声や、感覚や、食べて眠ることも……おまえが世界を救うために支払った物も、聖杯を使えば取り戻すことができるかもしれないぜ」 淡々とライダーは告げる。あくまで一つの事実、一つの選択肢として、修羅の道の果てに茂る蠱惑の果実を提示する。 「(……ダメだよ。使えない)」 それでもコレットは、その願いに蓋をした。 「(ううん……もしかしたら使うかも、だけど……そっちを優先にはできない、かな)」 「……どーいう意味だ?」 値踏みするようだったライダーの表情に、初めて胡乱げな色が足された。 そんな彼に連れられて、今日一日巡った先々で目にした景色を思い返し、コレットは確認のための問いをかける。 「(ライダー。NPCって呼ばれている人達も、外から聖杯に拐われて来た、普通の人なんだよね?)」 「ああ。そういった記憶も全部消されて、返しても貰えないまま強制された役割を演じるしかない……な」 微かな怒りを滲ませたライダーの返答に、コレットも万能を謳う願望器への嫌悪を抑えきれないまま、自らの考えを述べる。 「(だったら、その人達も助けなくちゃって思うの)」 「……そいつらも、か」 先に続く言葉を予想できたのだろう。ぽつりと呟くライダーに、コレットは頷いた。 「(昨日の人もね、ライダー。多分、悪い人じゃないと思う)」 そもそも何故、彼らに追われていたのかと言えば。記憶を取り戻した直後の心身の乱れに膝を折ったコレットを、あのセイバーのマスターが介抱しようとしたのが発端だった。 それで偶然、背筋に発現した令呪を見咎められ、命のやり取りにまでもつれ込んでしまっていたが……元を正せばあの青年も、この悪徳の街のNPCと目した相手を、それでも気遣うような人格者だったのだ。 ただ、それでも提示された願望器に縋らざるを得ないような事情があるだけで。 彼らをディザイアンや魔物達のような、人に害成すだけの倒すべき敵と断じてしまうことは、コレットにはできなかった。 「(他のマスターも、NPCも……わたしも。聖杯戦争に巻き込まれた人、皆で元の世界に帰りたい。だから……この聖杯戦争を破壊して、ライダー)」 コレット自身も含めた、聖杯に拐われた全ての被害者の生還。 偽りの街を破壊し、騙られた住民達のあるべき人生(物語)を再生する――ライダーの話を聞いた上で一日考えた結論が、それだった。 とはいえ現状、それを成すための方法は見当もつかない。故に最終的には、聖杯を使う可能性も一応視野に入れておく必要があるとコレットは考えた。 ただそのためは、サーヴァントを全て倒す必要がある。 ……ライダー当人が言うには、サーヴァントは所詮英霊の写し身。写真や絵画と同列の、モノでしかないという。 ただ、遠からずそれを失くす自分とは違って……彼らには間違いなく彼らの、心がある。例え本物ではなくとも、偽物でもない彼ら自身の心が。 聖杯から離れれば、どれだけ存在していられるのかわからないとしても。できれば彼らも犠牲にしないで済む方法を探したいという気持ちが確かにあること――つまりは結局、覚悟が決まったとはいえず、またもライダーに厳しい戦いを強いてしまうかもしれないと伝えたコレットへと、彼は険しい表情で尋ね返した。 「……良いのか? それで、本当に」 「(うん……あのね、ロイドが言ってたの。目の前の人も救えなくて、世界再生なんかできるわけないって……だからわたし、まずは目の前にいる人から助けなきゃって)」 「どーかな。おまえに情けをかけられた全員が、救われたと思うとは限らないぜ。例えば昨日のアイツとかな」 「(うん、そだね……でも、きっとこんなやり方は間違ってると思うから。叶えた後に、その人の中に後悔が生まれないようなやり方を、探して欲しい)」 きっと、そんなに強い想いが本物なら……どんなに困難でも。神様はきっと、その人に幸福な道を残していてくれるはずだ。 「(わたしの願いは……シルヴァラントが再生されて、皆が救われるって分だけなら、わたしだけでも叶えられるから。テセアラのことはまだわからないけれど、レミエル様達にお願いしてみたら済むかもしれないことで、誰かを殺すのなんて、嫌だもん)」 「……おまえは?」 「(わたしは……そのために生まれて、ちゃんと生きてきたから。もう、だいじょぶだよ)」 そう、それで良いのだ。 そのために、苦しい思いをしている世界中の皆から大切にして貰った。なのに今更、犠牲になるのは他の人に押し付けますなんて、そんなの、ダメだ。 もちろん、もしも聖杯を使うことになって。その時、聖杯に余力があるのなら、願わずにはいられないだろうけれど……それを一番に据えるなんてことは、できない。 「……だいたいわかった。おまえはそれで良いんだな?」 「(うん……ごめんね、ライダー。折角助けてくれたのに……何だか、台無しにしちゃうようなことを言って。 でもお願い、勝手なのを許して貰えるなら……あなたの、力を貸して)」 マスターでありながら、コレットはサーヴァントに頭を下げるしかできない。 心理的な理由だけではない。そんな要因を無視しても、そもそもコレットには本当の意味で、ライダーを命令に従わせるだけの権利がないのだ。 何しろコレットは、肉声を発することができない――即ち、絶対命令権である令呪を使うことができないのだから。 もしここでライダーが、呆れたことを言う図々しいコレットを見捨てて出て行ってしまうとなっても。コレットには彼を止める資格も、術もないのだ。 ――だが。 「……昔。ある悪魔が、いくつもの世界を巡る旅をしていた」 ライダーが開いた口から放たれたのは、コレットの懇願に対する返答ではなかった。 「そいつには使命があった。世界が滅びる未来を変えるという使命が。 そのためにそいつは訪れた世界で出会った者達と力を合わせて、それぞれの世界を脅かす邪悪と戦った。 だが、それは間違いだった。そいつは仲間と力を合わせるのではなく、悪魔として彼らを破壊しなければならなかった」 ライダーは語る。世界が滅びる未来を変えるため旅に出たという――天使となる神子によく似た宿命を背負った、悪魔となる破壊者の話を。 「創造は破壊からしか生まれない。滅びの未来を覆すには、一度全てを破壊するしかなかった。 だから悪魔は、かつて仲間だった者達と争って、その全てを破壊して……そして最後に、自分自身を破壊した。 悪魔が死んだことで、悪魔に破壊されたものは全て再生された。今度は定められていた滅びの運命なんかもない、そこに住む者達の決断次第でどうとでも転ぶ真っ白な未来を許された世界が。 だが、悪魔は死んだままだった。そいつが悪魔として死ぬことが、無数の世界を再生するためのたった一つの方法だったからな」 悲しい話だと、コレットは感じた。 自分達、マナの神子が背負うそれと似ていて。だけど神子と違って、その悪魔の使命は、どんなに彼が苦しんでいる最中でも、誰にも感謝されたりしない。 ただ延々と、自らの手でこれまで繋いで来た絆を断ち切って、孤独に死んでいくための戦い――その末に、かつて繋がっていた者達の平穏だけでも、守るための。 結果として世界再生を成し遂げられたことは、彼にとってこの上ない報酬であり、救いだったのかもしれない。 それでも――死の間際、悪魔の胸に去来したのは、本当に達成感だけだったのだろうかと、想いを馳せずにはいられない。 もしかして、だから彼は、コレットに―― 「……それでも、かつて悪魔と旅をした仲間達は、それを良しとしなかった。旅の先で出会った仲間達も、悪魔のことを忘れなかった」 しかし。コレットの予想に反して、ライダーの話はそこで終わりはしなかった。 「旅は間違いのはずだったのに。彼らは、使命を終えて消えた悪魔を取り戻すために戦った。 ……その中の一人が言っていた。世界と誰かの命を天秤にかけるのなんて間違いだ。目の前にいるたった一人の笑顔も守れないなら、世界中の人を笑顔になんてできるはずがない……あの時も、九のために一を切り捨てて終わるような物語を受け入れなかったのは、そんな気持ちがあいつらにあったからなんだろうな」 「(……素敵な人達だね)」 まるで、ロイドみたいな。 彼にもそんな仲間がいたのだということに、コレットは胸の内が熱くなるのを感じていた。 「……そんな仲間達のおかげで、復活することができた悪魔はもう一度旅に出た。今度は使命なんか関係なく、自分の意志で。及ばずながら人間の自由のために戦って、世界の壁を越えまた新しい仲間を作って、色んな奴らの物語を繋げて……それで今は、おまえの前に通りすがっている」 予想の通り。ライダーがコレットに伝えていたのは――彼自身の、物語だった。 薄々、かつて彼がコレットと似た運命を生きたのだということは感じ取れていた。 願いを抱えて聖杯の呼びかけに応じるという仕様上、サーヴァントは非業な最期を遂げた者も多いという。だからライダーも、その生前の無念から、同じ境遇を辿るコレットに聖杯を掴むよう促そうとして、こんな話をし始めたのではないかと思っていたが……違った。 「……聖杯戦争においてサーヴァントは、相性の良い相手やよく似た性質を持つマスターのところに召喚されるらしい。 だから……あいつらとよく似た仲間を持つおまえも、きっと……俺と同じで、仲間が放っておいてくれやしない。 だから、もしもだ。もしも今回でおまえが、自分を助けることまではできなかったとしても……諦めるな。おまえの仲間は、そんなところで終わる物語を認めたりしない。 シルヴァラントもテセアラも、そしてコレットのことも。必ずロイド達は、全て救うことを諦めない――俺は、そう信じてる」 「(ライダー……)」 直接会ったこともないロイド達のことを、それでもライダーは信じてくれている。 かつて使命のために犠牲になろうとした己を救った仲間と、よく似ているからと。 それが、妙に嬉しくて……こんな体じゃなかったら、少し泣いてしまっていたかもしれないほどの感情を、コレットは心に覚えていた。 「だから俺はせめて、この戦いでおまえを守る。ロイド達の分も、ロイド達のところにおまえを還してやれるまで。それが俺の願いだ……おまえが謝る必要なんかない」 「(うん……ありがと)」 ――彼は最初から、コレットの選ぶ答えがわかっていたのかもしれない。何しろこの英霊は、かつて同じ宿命を生き抜いたのだから。 だから、答えを導くまでの迷いもわかっていて。それを晴らさせるために、敢えて意地悪な選択肢も提示して。 それでも選んだコレットの願いを、今度は後押しするために。誰のためでもなくコレットのために戦うと、仲間としての決意を表明してくれた。 そして――仲間の持つ優しさを信じろと、コレットに希望を与えるために。彼は、自らの物語を教えてくれたのだ。 「……そーいや、忘れてたな」 大きな目標も決まって、後はそれを実現するための手段を模索して行こうということで、話が纏まった頃。ふとライダーが、そんな呟きを漏らした。 「(どしたの?)」 「今日一緒に売り込みに行った時には出さなかった写真がある。一番出来が良いんだが、羽が生えてたおまえが写っちまってるんじゃ、他人に見せるわけにはいかなかったからな」 昨日召喚されて早々、ライダーはまず牽制を宝具に任せ、戦いの現場を撮影していた。それがあの時の発光の正体だった。 サーヴァントでありながら、ライダーはその特異なスキルのために聖杯から役割が与えられている。現在は遠縁のコレットを同居させている、ゴッサムシティ在住のフリーカメラマンというのが彼の今回の役割だ。 元々写真を撮るのが趣味だというライダーにとっては、聖杯戦争中でもフットワークが軽いこともあって好都合な役割だそうだが、当然カメラマンとして生活していくには写真を売り込む必要がある。そのために今日はコレットを伴い、街で起きる事件の真相の一端を切り取った写真を数社のマスコミへ売り込みに行っていたのだ……結果は、いずれも門前払いだったが。 コレットからすると、ライダーの写真は芸術的で素敵と思えるのだが、どうも歪んだり謎の光が写り込んだりしているようではジャーナリズムに好まれないらしい。 帰宅直後は酷評に憤懣やるかたない様子だったライダーの一番の自信作はしかし、どうやら自分のせいで売り物にはできなかったらしい。 「(ごめんね……)」 「だから、謝る必要なんかないって言ってるだろ。そもそも俺は写真を撮りたいから撮ってるだけで、別に金が欲しいわけじゃないんだからな」 そう言いながら荷物を漁っていたライダーは、目当ての写真を見つけ出すと――抜き取ったそれを、コレットへと差し出した。 「といっても、俺が持ってたって仕方ないからな。やるよ」 「(あっ……うん)」 言われるがまま受け取っても、コレットも自分が襲われているだけの写真を貰っても――と、困惑したところで。 「(……ライダー)」 「うん?」 ライダーが手渡してきた歪んだ写真には――そこにいるはずのない、鳶色の髪の青年の姿が映り込んでいた。 サーヴァントと対峙するという絶望的な状況の中、なおもコレットを見捨てず庇って立ち向かおうとする彼の姿が。 ライダーの写真の歪みだとは、わかっているのに。彼ならきっと、そうするだろうということがありありと想像できて。 「(ありがと……大切にするね)」 未来の希望を暗示するようなその紙切れを、コレットはぎゅっと抱きしめた。 握っているという感覚もないまま。それでも既に失われたはずの暖かさを、確かにそこで覚えて。 ◆◆◆◆ おそらく、あの赤い服の少年がロイドなんだろうなと、写真を抱きしめる己のマスターを見たライダーは考える。 コレットが誰より信頼――というよりも、おそらくは慕っている少年のことを。 本当に彼なら、コレットを神子の宿命から救うことができるのか――二つの世界を救うことができるのか、と。 答えは、すぐに下された。 「――できるさ。俺達にだってできたんだからな」 顔も知らないロイド達を信じることに、ライダーは躊躇を覚えなかった。 ……本来ライダーは、知人だろうが他人だろうが、人を信じることができなかった。似通った宿命を背負ったコレットについては、ともかくとして。弱い彼には、他人の痛みをわかることができなかったからだ。 だから、一人の友のことを、ライダーは信じることにした。 あいつは……優しいだけが取り柄の、バカだったから。 だから。そんな友と同じような言葉を吐いたロイドのことなら、彼が実現を目指す理想なら、ライダーにも信じることができたのだ。 (待ってろよ、ロイド・アーヴィング。コレットは必ずおまえ達の世界へ……あるべき物語の中へ、無事に還す) それこそが、コレットの十番目の仲間となった自分が、果たすべき役割であると。 ライダーのサーヴァント、門矢士――又の名を仮面ライダーディケイドは、誰にお仕着せされるでもなく。 自らの意志で、歩むべき道を見出していた。 【クラス】 ライダー 【真名】 門矢士@仮面ライダーディケイド 【ステータス】 筋力C+ 耐久A 敏捷B 魔力C 幸運C 宝具A 【属性】 中立・善 【クラススキル】 騎乗:C+ 騎乗の才能。野獣ランク以上の生物を除く、全ての乗り物を乗りこなすことが出来る。 対魔力:D 魔除けのアミュレット程度の魔術への抵抗力。一工程(シングルアクション)によるものを無効化する。 【保有スキル】 勇猛:C 威圧、混乱、幻惑や、他者からの憑依といった精神干渉を削減する。また、格闘ダメージを向上させる。 心眼(真):B 数多の世界を渡り歩いて培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す戦闘論理。 偽悪:C 自らの属性を混沌・悪に偽装する。また日頃の言動が相手に悪印象を与え易くなる。 但し相手に素性を尋ねられてから、「通りすがりの仮面ライダー」と名乗った場合、その声を聞いた全員に対して効果を喪失する。 異物の役殻:B- 本来所有するスキル・無力の殻が、今回の聖杯戦争の様相に合わせて変質し、訪れた並行世界それぞれで何らかの役割を与えられていた逸話を再現したイレギュラーなスキル。 此度の聖杯戦争の舞台において、ライダーはサーヴァントの身でありながらマスター同様に偽りの生活を送るための役割を与えられている。今回はゴッサムシティで活動するフリーのカメラマンで、またマスターであるコレットをホームステイさせている従兄という役割となっており、戸籍等の必要書類も自動的に用意されている。 また宝具である『十の道重ねし破壊の尾錠』を発動していない場合には、ステータスが大幅に低下する代わりに現界維持に要する魔力量を抑制してサーヴァントとしての気配を断ち、更に他のマスターに対してはステータスの閲覧等自身がサーヴァントであると気づかれる情報を非公開にすることができる。 但しこれらの代償として、ライダー本体は霊体化することができなくなっており、また神秘を伴わない物理干渉も常に受け付けてしまうデメリットを付与されている。またこのスキルが発現する世界では、ライダーが撮った写真は怪奇写真のように歪んでしまう。 【宝具】 『十の道重ねし破壊の尾錠(ディケイドライバー)』 ランク:A 種別:対界、対人(自身)宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人 ライダーを象徴する変身アイテム、次元転換解放機が宝具化したもの。 カメンライド・ディケイドのカードと組み合わせた変身の掛け声を真名解放とすることで、戦闘形態である世界の破壊者・仮面ライダーディケイドへとライダーを変身させ、その後は『伝承継ぎし二次元の札』を真名解放するための一種の魔術礼装として機能する。 またこの宝具の発動中は、自身の攻撃に対する純粋な防御力以外の相手の防御効果及び破壊耐性、そして世界の法則を幸運判定次第で無効化することが可能となる。 なお、本来は激情態の時期にのみ確認された能力だが、英霊化したことで通常時から真名解放前に部分的にだけ変身することも可能となったため、非変身時も必ずしも奇襲に対して無防備なわけではない。 『歴史挟みし多元の冊子(ライドブッカー)』 ランク:C+++ 種別:対人宝具 レンジ:0~30 最大補足:10人 『十の道重ねし破壊の尾錠』と番となる、ライダーのもう一つの象徴となるアイテム。全形態共通の『伝承継ぎし二次元の札』ホルダー兼専用武器。 本型のブックモード・剣型のソードモード・銃型のガンモードの三形態を持つ万能武器である。変身前でも真名解放はできないものの一応使用可能で、その場合は宝具としての気配を絶つことができる。 武器として用いる場合、威力的には不壊の特性を持つCランク相当の宝具でしかないが、第二魔法を応用した無尽蔵の魔力炉を内包することでガンモード時の弾数制限をないものとしている。なおこの魔力炉によって生産される魔力は他の宝具、及びライダー本体には供給不可である。 また『伝承継ぎし二次元の札』の効果を受けることで破壊力が格段に上昇し、『世界渡りし王者の証』による真名開放と併用した際に最大の攻撃力を発揮できるが、やはりこれら宝具の真名解放時に消費する魔力はこの宝具が賄うことはできない。 『伝承継ぎし二次元の札(ライダーカード)』 ランク:B 種別:対人(自身)宝具 レンジ:0 最大補足:1人 普段は『歴史挟みし多元の冊子』に収納されている、仮面ライダーの伝説を継承した宝具。 『十の道重ねし破壊の尾錠』を用いてそれぞれの真名を解放することで、歴代の仮面ライダー達それぞれの伝説を再現する能力を得られる。 これらのカードの内、ライダーが保有する正確な種類と総数は明らかとなっていないが、このライダーはあくまでサーヴァントとして再現されて召喚された存在であるためにその全てを実装することはできなくなっている(具体的にはややメタ的に言うと、プレミアムバンダイコンプリートセレクションモディフィケーションのディケイドライバー&ライダーカードで商品化されたカードの内、クウガ~ディケイドまでの仮面ライダー当人らに関連するカードのみを保有しており、劇中未使用のタイムやゼクトマイザー、及び昭和ライダー関連のカメンライドカード等は宝具として再現されてはいない)。 またカードはいずれも仮面ライダーが担う伝説の力を完全に再現できるが、例えばイリュージョン等の分身能力はそれで増えた頭数だけ、ファイズアクセルフォームなどの加速能力は加速した倍率だけ魔力消費が増加してしまうため、事実上使用不可能となるカードも少なからず存在している。 なお、他の仮面ライダーを変形させた武器を操るという仮面ライダーディケイドを象徴する逸話が、英霊化した影響によって生前にはなかった召喚能力に昇華されており、ファイナルフォームライドのカードによって対象となる仮面ライダーがいない場合でも変形後の姿を自身の宝具として召喚することが可能となっている。但しライダーのクラスである都合上、この能力の恩恵を受けて実際に召喚できるのは騎乗可能なクウガゴウラム、アギトトルネイダー、リュウキドラグレッダー、ヒビキアカネタカ、ゼクターカブトのみとなる。 『伝承継ぎし二次元の札』は単純な破壊力のみで破壊することはできず、その性質を活かして手裏剣の様に投擲武器としても使用可能。サーヴァント化した恩恵で、敢えて本人が取りに行かずともカードの現界を止めることで回収可能となったため、その点も生前より強化されていると言える。 『世界駆ける悪魔の機馬(マシンディケイダー)』 ランク:A 種別:対界宝具 レンジ:0 最大捕捉:- 大型二輪車の形をした次元移動機である、ライダーの愛車。『伝承継ぎし二次元の札』の効果を受けることで、別の仮面ライダーの専用機への変化も可能とする。またライダーが直接騎乗せずとも、彼の意思一つで無人走行も可能とする。 普段はライダー本体同様、現界させていても宝具としての気配を絶つことができるため、日常生活でも他のサーヴァントに感知されることなく使用可能。宝具としての解放時にはそれまでは進むことができなかった環境を走破可能になることはもちろん、聖杯戦争の範疇を逸脱しない限りであればミラーワールドや既に展開された他者の固有結界内といった、ライダーが認識したあらゆる異空間への侵入、及び脱出を可能とする。無論侵入防止の結界等の影響は受けることになるが、それらの効果も宝具ランク分抵抗を削減できる。 あくまで世界を渡る力が主眼となるため、耐久に優れたサーヴァントを轢殺するには不向きだが、それでも解放時には並のサーヴァントを振り回すのに充分な馬力を備える。『歴史挟みし多元の冊子』同様第二魔法を応用した無尽蔵の魔力炉を内包しているため、本来の性能を発揮してもマスターが負担する魔力消費はあくまで現界維持分に留まる。 『世界渡りし王者の証(ケータッチ)』 ランク:A++ 種別:対界、対人(自身)宝具 レンジ:0 最大捕捉:1~999人 『十の道重ねし破壊の尾錠』を予め解放している状態でのみ解放可能な、ライダーの切札たる最強宝具。 ディケイドを並行世界の王者、または歩く完全ライダー図鑑とも称されるコンプリートフォームへとファイナルカメンライドさせる、タッチパネル式携帯電話型ツール。 この宝具の発動中はライダーの筋力、耐久、対魔力の値が一ランク分上昇し、自身の攻撃で属性が混沌もしくは悪のサーヴァントに追加ダメージを発生させることが可能となる。 また、周囲にいる味方の仮面ライダーを相応の魔力を負担することで変身条件を無視し、最強形態へと強化変身させる効果も持つ。 そして、真名解放後に改めて『世界渡りし王者の証』自体に刻まれた紋章に触れることで、対応する仮面ライダーが最強フォームの状態で実体ある分身体として召喚され、更にその力をライダー本人に投影、事実上召喚した最強フォームの倍の攻撃力を発揮できるようになるという奥の手がある。 但し、この宝具の発動を維持するだけでも魔力消費は通常時の数倍に跳ね上がる上、同格のサーヴァントをもう一体使役するに等しい召喚能力の発動時はそれが更に倍加してしまう。 また令呪三画を一度に重ねて補助した場合にのみ、マスターの限界を超えてクウガ~キバまでの最強形態の仮面ライダーを同時召喚することも可能となるが、コレットの声が失われている間は令呪の使用が叶わないため、事実上封印されている。 【weapon】 上記宝具 【人物背景】 いつの間にか光写真館に居候していた青年。素性不明で本人も過去の記憶がなかった中、ある日突然彼が居た「世界」が崩壊してしまい、そこに現れた紅渡から並行世界が互いに融合して消滅の危機に瀕していること、「世界を救うためにはディケイドが9つの世界を巡らなければならない」という使命を伝えられ、 仮面ライダーディケイドとして仮面ライダーの世界を巡る旅へ旅立つことになった。 時に「悪魔」「破壊者」と罵られながらも、訪れた世界が直面する「滅びの現象」を各々の世界の仮面ライダーらと協力して打破し、いくつもの世界を滅亡の危機から救った士だったが、やがて訪れた「ライダー大戦の世界」で次々と仲間が消滅していく中で再会した紅渡に、それらの行いは使命を曲解してしまっていた誤りであったと明かされることとなる。 彼やその仲間から自分の本来の使命である「“破壊”による全ての世界の“再生”」を宣告された士は遂に、「世界の破壊者」という使命とその運命を受け入れる。その後は並行世界に存在する全ての仮面ライダーを次々と襲い“破壊”して行ったが、最後は新たな仮面ライダーであるキバーラとの戦いでわざと倒された。 士の死と同時に、ディケイドによって“破壊”されていた仮面ライダーが復活し、更に「滅びの現象」によって消滅していた世界までも全てが再生を遂げる。ディケイドの真の使命とは、「仮面ライダーの世界を一度破壊し倒されることで、消える運命にあった仮面ライダーの物語を永遠の物にする」ためのものだった。 物語が再生したことによって、全ての並行世界も「滅びの現象」から解放され変わらぬ存続を許されたが、ただ一人――この使命のためだけに生まれた物語を持たない装置である仮面ライダー、ディケイドこと門矢士は、世界再生のために捧げられた生贄として、消滅したままであった。 しかし、物語を持たなかったはずのディケイドは真相を知った仲間達の想い、誤りであったと断じられていた旅の中で出会った者達との絆を自身の撮っていた写真に込められたことで仮面ライダーディケイドの物語を得て他の存在同様に再生し、復活を遂げる。 その後スーパーショッカーとの戦いや、魔宝石の世界、さらには沢芽市に出現した地下帝国バダンとの戦いに、世界の破壊者ではなく「人類の自由を守る」仮面ライダーの一人として通りすがり、新たな物語を繋ぐために旅を続けていることが確認された。 正直な善行を嫌い馬鹿にするような言動を行い、必要があれば何も知らない女性の顔面を平気で殴り流血させるなどする傍ら、自身の大切な存在を助けるために必死で敵を追っている最中でも、標的を取り逃がすことになるとしても見ず知らずの子供の安全を最優先し自ら銃弾に晒されるなど、属性通り己の中のルールを最優先とすることに躊躇いがない。一方で一見して何を大切にしているのか掴み難いひねくれた性格をしており、例え気に入ったマスターの意向に従う際でも生意気な態度を崩すことは基本的にはなく、従順とも言い難い性格をしているため、本来サーヴァントとしては手綱を握るのが難しい部類に入る。 しかし基本的には誰に対しても尊大な態度で接する士でも子供相手には態度を軟化し、また特に妹の小夜を重ねて見てしまうのかその年頃の純真な少女に対しては比較的素直に接するため、現マスターであるコレットに対しては普段の彼よりもかなり温和となっている。何より彼女と士自身の大切に想う事柄や境遇が大部分で重なっていることから、性格面では非常に相性の良い主従であると言える。 【サーヴァントの願い】 コレットの十番目の仲間としての役目を果たす。 【マスター】 コレット・ブルーネル@テイルズオブシンフォニア 【マスターとしての願い】 聖杯戦争に巻き込まれた人物を、可能な限り元の世界に帰還させる。 ……もしも余裕があれば、テセアラを衰退させず、自分が犠牲にならなくてもシルヴァラントを再生させられる手段を得たい。 【weapon】 チャクラム(破損中・使用不可) 【能力・技能】 天使化した影響で、元は純粋な人間ながら平均的な魔術師程度の魔力供給をサーヴァントに可能とする。まだまだ潜在能力はあるが、特に開花させている余裕のない現時点での戦闘力もほぼその程度。天使術と呼ばれる光属性の上級魔術が使用可能で、命中すればサーヴァントにもダメージを与えられる。 しかし天使術はもちろん、元々修得していた人間としての技もライダーが宝具を使用している間は消耗のために使用困難となり、飛行能力もマナを利用しているものであるため不安定となる。 【人物背景】 衰退世界シルヴァラントにおけるマナの血族の末裔。宝玉「クルシスの輝石」を握って生まれたことで神子として育てられ、一六歳のある日に神託を受け世界再生の役目を背負うことになる。神子という立場からイセリアの学校では浮いている存在であったため、友達になってくれたロイド・アーヴィングに単なる幼馴染以上の仄かな想いを抱いていた。 世界再生の神子として各地の封印を解き、救いの塔を目指す旅に出ることになったコレットは、ロイドを始めとする仲間達と共に故郷イセリアを出発。人類を虐げる邪悪な闇の一族・ディザイアンによる妨害を受けながらも、それらを退け世界再生のために旅を続ける一行の前に、やがてコレットの命を狙う暗殺者・藤林しいなが現れるようになる。 人間でありながら世界再生を拒もうとする彼女の存在を不可思議に思っていた一行は、後に恩義ある村人のためディザイアンと戦い、同行することになったしいなからシルヴァラントと隣り合うもう一つの世界・テセアラの存在を知らされる。現在シルヴァラントが衰退し滅びに向かっているのはテセアラにマナを吸われているからで、コレットの世界再生の旅が完遂されてしまえばその関係が逆転してしまう故に、現在のテセアラを守らんと差し向けられた刺客こそがしいなの正体だったのだ。 真相を知ったコレットはシルヴァラントもテセアラも、等しく救われる方法がないものかと心を痛めるようになるものの、二つの世界を救う具体的な解決策が見えないまま、救いの塔へ――世界を再生する天使となるために、人間としての死が定められた場所へと向かうその時を、迎えつつあった。 永遠の別れが訪れることを、ロイドに云えないまま。 封印を解くことで徐々に天使として肉体が変化し始めると、紫色に輝く光の羽を纏って空を飛べるようになるなど超常的な力を得、視覚や聴覚も強化されたが、それと引き換えに味覚や痛覚に触覚、眠気や疲労、果ては言葉など人間としての感覚を徐々に失っていくことになった。最終的には精神や記憶まで喪失し、コレット・ブルーネルという人間の少女は事実上の死を迎える運命を定められている。 普段は心優しくおっとりした性格。時折「だいじょぶ」「どしたの?」などの「う」を抜いた喋り方をする。また、天然ボケな性格でもあり、ロイドの意見に引き摺られがち。かなりのドジっ娘でよく転ぶが、その結果が功を奏して活路を開く場面も少なくないなど、不幸な宿業に反して運には恵まれている。世界中の野良犬に名前をつけて回るほどの動物好き。 神子として育てられた影響もあり、自己犠牲心や責任感が非常に強い。その感情意識のためか、原作中での選択肢では一貫して「危険よりも人の命を気遣う」ことを好む。 好きなフルーツを使った料理とクリームシチューが得意。ピーマンが嫌い。強い拘りではないがコーヒーよりも紅茶派。ただし現在は味覚が失われ、また食事が不要な体となっているため無理に食べても戻してしまう。 世界再生のために捧げられる供物として、大多数のための自らの死を宿命づけられているという共通項が、ライダーを彼女のサーヴァントとして招く要因となった。 【参戦方法】 過去、トリエットで購入して身につけていたアクセサリがシャブティだった。 【令呪】 うなじの下側(胸のクルシスの輝石の対となる位置)に刻まれた、三つに分割可能な形で描かれた八枚羽型 【方針】 聖杯戦争に巻き込まれた全員の脱出を最大の目標とし、そのための手段を模索。他の可能性が見つからない場合には、最終手段としてサーヴァントのみを倒すことで聖杯を狙う。 コレットが声を失って令呪を使用できないということや、ライダー自身が霊体化できないという理由から、極力互いの距離を離さず常にライダーがコレットを保護できるよう同行する形が基本となる。 肝心のライダーの性能としては、クラス特性に相応しく豊富かつ強力な宝具を誇るサーヴァントであり、完全に宝具に依存しているもののある程度距離を選ばずに戦闘が可能で、耐久の高さと心眼(真)によって豊富な手札から戦況に応じた最適解を狙える可能性が多いなど、理論上では後の先を取ることでほとんどの敵に優位に立つことが可能となる。 しかし、伝説の具象であるサーヴァントとの戦いにおいては必殺の概念も珍しいものではなく、先手を譲るリスクは決して無視できるものではないため、その強みを必ずしも活かせるとは限らない。仮に凌げたとしても、先の長い聖杯戦争において消耗する可能性の高い後手後手の戦い方が不利なのは言うまでもなく、押しつけ性能に優れた攻撃手段のほぼ全てが事実上使用不能であることと相まって、実際のところは理屈に比べるとその性能は圧倒的とは言い難い。方針の都合上、自ら積極的に攻めに回れないこともその傾向に拍車をかけている。 またスキルの都合上霊体化することができない上、長持ちしないインビジブルのカードは代用品には成り得ず、更にはマスターともども使い魔の類を保有していないため、直接戦闘前の諜報面においても多くの敵対者と比べ、収集できる情報は限られてしまうという弱みがある。 折角独自のスキルである異物の役殻の効果で、フリーのカメラマンという新鮮な情報に接触できる機会の多い役割に就きながらも、掲載すればクレーム必至な怪写真しか撮れない上に性格が性格なのでカメラマン門矢士は現在、市内のどのマスメディアからも煙たがられており、情報網の利用どころか生活費の確保すら覚束無い状況にあるためこの点は深刻と言える。 なお、自分の代わりにコレットに写真を撮って貰えば良い、ということにはライダーも薄々気づいている。一方のコレットはまずそのことに思い至らないので、一応は写真を撮ることに矜持を持つライダーが早期に妥協できるのかどうかが、今後の彼らの立ち回りを左右する一因になるかもしれない。 但し、高機動力と高い走破性を併せ持つ上、自立稼働による攪乱さえ可能な騎乗用の宝具を複数保有しているため、様子見レベルの戦闘からの自発的な離脱には優れている。 あらゆる異界に出入可能な上、燃費にも優れた『世界駆ける悪魔の機馬』の性質と併せ、序盤は機動力と耐久性を活かして斥候としての小競り合いに集中してダメージの蓄積を避け、仕留める場合には然るべき後に容易に弱点を突ける相手から倒しに行くのがベターと言えるだろう。ベストではないのは、令呪を使えないコレットの安全を確保するのであればそもそも単独での戦闘そのものが望ましくはないため。 ちなみにミラーワールドからの奇襲については、サーヴァント相手だと事前に気配が伝わってしまう上、(リマジ仕様のため)ミラーワールド内に他者を引き込むこともできないため思いの外使い勝手が悪く、あくまで専用の逃走経路と捉えるのが吉。但し基本的にはマスターと同行しているということを考えると、その用途ですら実際に利用できる機会は限られる。 またマスターであるコレットともども、相手が見知らぬ他人でも傷つくことを放っておけない性格と方針のため衆目に手の内を晒し易く、舞台がよりにもよってゴッサムシティであることもあり、上記の戦法もやはり理論の上ほどには情報戦で優位に立ち回ることはできないと予想される。 なお、コレットも知らないことだが、封印解放に伴うクルシスの祝福はあくまで天使化を増進するだけで、天使疾患の正体であるクルシスの輝石=ハイエクスフィアの寄生はコレットが受けるストレスによって進行することは変わらず、聖杯戦争という過酷な環境の中で疾患が最終段階に進む可能性も十分に存在しており、それに気づいていないライダーがどこまで彼女の精神を支えられるのかも今後を占う要素になると言える。 致命的な破綻を迎える前に、目的を同じくする仲間を見つけ出しコレットに安心を与えながら協力していくことが、彼らが勝ち抜く上での鍵となるだろう。
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The story below is originally published on Mainichi Daily News by Mainichi Shinbun (http //mdn.mainichi.jp). They admitted inventing its kinky features, or rather deliberately mistranslating them from the original gossip magazine. In fact, this is far from the general Japanese behavior or sense of worth. このページは、毎日新聞事件の検証のための配信記事対訳ページです。直接ジャンプして来られた方は、必ずFAQをお読みください。 ※ この和訳はあくまでもボランティアの方々による一例であり、翻訳の正確さについては各自判断してください。もし誤訳(の疑い)を発見した場合には、直接ページを編集して訂正するか翻訳者連絡掲示板に報告してください。 Crazed teens spice up gang-bashing by adding girl's cut off finger to curry potいかれたティーン、切断された少女の指をカレー鍋に入れることで、集団暴行にスパイスを加える 参考資料 拡散状況 関連ページ Crazed teens spice up gang-bashing by adding girl s cut off finger to curry pot いかれたティーン、切断された少女の指をカレー鍋に入れることで、集団暴行にスパイスを加える 元記事(削除済み):http //mdn.mainichi.jp/culture/waiwai/news/20070530p2g00m0dm002000c 0 Crazed teens spice up gang-bashing by adding girl s cut off finger to curry pot 2007,5,30 Shukan Gendai 6/9 By Ryann Connell いかれたティーン、切断された少女の指をカレー鍋に入れることで、集団暴行にスパイスを加える 2007年5月30日 週刊現代 6/9 ライアン・コネル記 1 If the sight of a teenage girl staggering along a road in Matsuzaka, Mie Prefecture, in the early hours of the morning while naked from the waist down and covered in blood was not sufficient enough to shock, her tale of how she got that way has certainly sent a chill down spines, according to Shukan Gendai (6/9). たとえ三重県松坂の道路沿いを早朝下半身が裸のままよろよろ歩くティーンエイジの少女の光景にショックを受けなくても、どのようにして彼女はそんな目にあったのかという彼女の話には、背筋の凍る思いが確実にするだろう。週刊現代(6/9)より 2 "She told me, I ve been gang-bashed and they cut my finger off. They would have killed me if I hadn t done something radical, so I jumped into the drain and hid under the water until they went away, " the newspaper deliveryman who discovered the 18-year-old tells Shukan Gendai. "She was pretty hysterical. The top of her little finger had been perfectly severed. Her white jacket was drenched with fresh blood. I realized something big had happened, so I called the delivery center and they alerted the police and called for an ambulance. The girl was trembling with both fright and the cold, but she was screaming I don t want any ambulance, just take me home as fast as possible. " 「彼女は私にこう言いました。『私は集団暴行を受けて、私の指を切り落とされました。もし私が思い切ったことをしなかったらあの人たちは私を殺していたでしょう、なので私は下水溝に飛び込み、あの人たちが行ってしまうまで水中に隠れ続けました』」と、この18歳の少女を発見した新聞配達員は週刊現代に語る。 「彼女は相当ヒステリックになっていました。彼女の小指の先端は完全に切断されていました。彼女の白いジャケットは鮮血にまみれていました。なにかとんでもないことが起こったのだとわかったので、私は配達センターに電話をかけ、配達センターの人が警察に通報し救急車を呼びました。少女は恐怖と寒さのために震えていましたが、「救急車はいらない、出来るだけ早くおうちに帰らせて」と叫んでいました。 3 Hours after the teen was rescued, police arrested two boys on assault charges -- a 17-year-old schoolboy and an unemployed teen aged 15 -- and two girls -- an 18-year-old temp worker and a jobless 17-year-old. The alleged victim had been an online pen pal of the two girls arrested, but had made the mistake of posting a message saying the older girl had fallen pregnant. このティーン・エイジャーが救助されてから数時間後、2人の少年--17歳の学生と無職の15歳--と2人の少女--18歳の臨時雇用者と無職の17歳--を、警察は暴行容疑で逮捕した。 被害者と報じられている少女は、逮捕された2人の少女のネット上のペンフレンドだったが、年長のほうの少女が妊娠してしまったというメッセージを投稿するという失敗をおかしていた。 4 The girl was called over to the temp worker s apartment in Matsuzaka during the day on May 18, where she was greeted by the two lads -- the younger of who was seeing the 18-year-old temp worker -- and the other arrested girl. Cops say the four subjected the 18-year-old woman to 36 hours of beating, as well as lopping off large chunks of her hair. 5月18日の日中、松坂にある臨時雇用者のアパートメントへくるように、少女は呼ばれた。そこで彼女は2人の少年に出迎えられた--若い方は18歳の臨時雇用者と交際していて、もう一人は別の逮捕されることになった少女と交際していた。 警察によれば、4人は被害者の18歳の女性を36時間に渡って打ちすえていて、また彼女の髪の毛をたくさん切り落としていた。 5 "She suffered serious injuries, including a broken eyebrow bone. The beating went right through the 18th and into the 19th when the 15-year-old boy pulled out a knife and sliced off the pinky on her right hand," a national daily s reporter tells Shukan Gendai. "She must have been in enormous pain. After they saw what happened to her, the other two girls said they felt sick and went out of the room." 「彼女は眉骨の骨折など、深刻な傷をつけられていました。打擲は18回以上に及び、15歳の少年がナイフを取り出して少女の右手の小指を切り落としたのは19回目でした」と、日刊全国紙の記者は週刊現代に語る。 「彼女は途方もない痛みに苦しんでいたに違いありません。少女の身に起こったことをみたあと、他の二人の少女は気分が悪くなり部屋を出ました」 6 Cutting off the young woman s finger wasn t enough, though, and the quartet allegedly continued their assault on the woman. When she saw a chance to slip out of the apartment, she took it and raced out. だが、少女の指を切り落とすだけでは十分ではなく、四人組は少女に対する暴行を続けたと報じられている。 少女はアパートメントから抜け出す機会があったときに、イチかバチか外へ走ってでた。 7 "She thought she d be killed if she stayed there much longer, so she ran out and jumped into a sewage drain not far away. She hid there and the four kids couldn t find her. Eventually they returned to the apartment," the reporter says. 「少女はこれ以上そこにいたら殺されてしまうと思ったので、走りだしてそれほど遠くない下水溝の中に飛び込みました。少女はそこに隠れ、4人組は少女を見つけることができませんでした。結局4人組はアパートメントへと帰りました』と記者はいう。 8 Not long after the girl was rescued, police swooped in and arrested the four teens. A raid on the apartment where the girl was purportedly attacked unearthed her severed finger -- in a pot containing the leftovers of a curry meal. 少女が救助されてから程なく、警察がやってきてティーンエイジャー4人組を逮捕した。 少女が暴行を受けたとされるアパートメントの捜査の結果、少女の切断された指が発見された--カレーの残り物が入った鍋の中で。 9 "The arrested kids said they put the finger in a garbage bag, but a cop who went to the scene said they d tried to hide it in the curry," a police investigation insider tells Shukan Gendai, adding that the girl had little hope of seeing her damaged digit restored. "Unless a finger has been cut off cleanly, the chances of rejoining it are slim. And it didn t help her, either, that it took several hours to find the finger." (By Ryann Connell) May 30, 2007 「逮捕された未成年たちは、指をゴミ袋に入れたといいましたが、現場に行った刑事は四人組は、指をカレーの中に隠そうとしたといいました」と、警察の捜査の内部を知るものは週刊現代に語り、少女の損壊した指が修復される見込みは殆ど無いと付け加える。 「指が清潔に切断されない限り、指を接合させられる可能性はあまりません。そして指を見つけるまで数時間かかった事実もまた、彼女にとって役には立ちませんでした」 (ライアン・コネル記) 2007年5月30日 参考資料 事件概要 http //blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/976829.html http //www.47news.jp/CN/200705/CN2007052001000615.html 拡散状況 Daily Kos http //www.dailykos.com/story/2007/5/30/83453/9820 The Black Ship http //www.theblackship.com/forum/japan-tabloid-news/749-crazed-teens-spice-up-gang-bashing-adding-girls-cut-off-finger-curry-pot.html ルーマニア語サイト http //www.japonika.myforum.ro/pro-si-contra-sutienelor-in-japonia-vt101.html 関連ページ Daily Kos The Black Ship 毎日新聞英語版から配信された記事2007年(1月 - 6月) 記事が及ぼした影響
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破壊せよ、破壊せよ、破壊せよ。 ◆ カチャリ、と。 歩くたびに鉄がこすれる音を聴いていた。 聞こえるはずのないその音は、例外もなく今日も耳に響く。 いつから、聞こえ始めたか。 思い返さなくても分かる。 家族が死んで、家族が現れた時からだ。 母が死んでから、居場所が失くなったからだ。 今ある場所から、どこかへと行こうとする。 その意志を許さないように、鎖の音が響く。 「魔術回路……IS適正……」 誰もいない空間で、小さく言葉をつぶやく。 少女、シャルロット・デュノアが所持している回路。 『IS適正』と呼ばれる物とよく似たもの――――らしい。 今はもう居ない、母が教えてくれたものだ。 自身は既に凋落した魔術師の血を引いている。 『忘れてしまってもいいけど、知らずに居ないままではいけないだろう』と、母は言っていた。 現実、その魔術回路と呼べるものがシャルの役に立ったことはない。 むしろ、『IS適正』と呼べるものほうが役に立っている。 妾の子である自身にとっては、まるで針の筵のような生活ではある。 だが、その『IS適正』のおかげで自分の意味が出来た。 「……」 父に伝えられた言葉を思い出す。 子である自分が父と交わした、父と子とは思えない事務的な会話。 ISという女性だけが扱えるとされる超兵器の技術のために、日本という極東の国へと出向くこと。 そこで、男性にも関わらずISを扱える広告塔として生活すること。 父にとって、自身は『息子』でも『娘』でも関係のない噺のようだった。 事実を認識するたびに、鎖の音が聞こえた。 父は自身を受け入れていないように思えた。 世界に居場所はない。 「……ッ」 胸が、締め付けられるように痛んだ。 締め付けるものは刺を持っているように痛みを味わせてくる。 鎖だ。 見えもしない鎖に、自分は繋がれている。 かつてあった居場所を求めるように、鞄からあるものを取り出す。 『シャブティ』と呼ばれるお守りだ。 困ったときにはお祈りをしなさい、と、母がよく言っていた。 幼少の自分は、この人形のような呪い具を気味悪がって近寄ろうとしなかった。 そんなものも、今となっては限られた母との想い出の一つだ。 母を思いながら、シャブティを抱きしめた。 世界に居場所が欲しい、と。 少女は、哀しさも忘れたのに思わず涙を流した。 その涙は、一つの混沌を呼び寄せた。 波紋が広がるように、世界は歪み、混沌へと招かれる。 破壊せよ、破壊せよ、破壊せよ。 自由が破壊された世界。 その暗闇の中で、なお自由を求めるものから自由を奪うものの全てを。 破壊せよ、破壊せよ、破壊せよ。 ◆ 握りしめた拳を眺めるように、地面に転がる与太者を見下ろしていた。 人を模した、しかし、人ではない黒い影だった。 紅い眼球から涙が流れるように黄色の流線が頬を伝い、口元は怒りを噛みしめるように真一文字に唇が結ばれている。 人造人間。 張りのある黒い皮膚に隠された隆起した筋肉は、明らかに人のそれを大きく上回っている。 「痛てぇ……」 「ぃぁ……」 「ぅ……ぁ……」 最初の一人は運が良かった。 一人は首の根元を強く強打され、呼吸をすることでさえ苦痛を帯びる傷を負った。 一人は顎を強かに打ち付けられ、口元を動かすことすらままならない。 それを考えると、鎖骨と肩甲骨を折られて腕を動かせないだけの男は運が良いと言えるだろう。 元はといえば、見るからに『カモ』としか見えない少年に絡んでいっただけだった。 この暗黒の都市には相応しくない、気品と呼べるようなものを感じさせる動作をした少年だった。 そんな少年が一人で出歩いていれば、それはもう『カモ』以外の何者でもない。 だが、少年は一人ではなかった。 三人の与太者は力の化身が側に佇んでいたことに、全く気が付かなかった。 黒い、黒い、黒い、力そのものと呼べる人造人間。 「……ぁ」 与太者達は怯えるように、黒い異形の怪人を見つめる。 人造人間は興味を失ったように、不用心なまでにその与太者達へと背中を向けた。 そして、背後に居た自身の召喚者へと、その紅い眼球を向けた。 背後から重いものを引きずるような音が聞こえた。 与太者たちが、無様に逃げ去っているのだ。 人造人間も、召喚者も、もはや与太者に興味などない。 「……」 「……」 沈黙。 召喚者と人造人間は、お互いに言葉を発しない。 人造人間は、相も変わらずにその口元を真一文字に硬く閉めている。 紅い眼球が、より深く、より紅く光った。 少年と呼ぶにも華奢な召喚者は、その光に怯えるようにして細い肩を震わせた。 「お前は女だ」 「……」 「なぜ、偽る」 人造人間は少ない言葉で、少年と偽った少女へ尋ねかける。 少女は、シャルロット・デュノアは応えない。 正確に言えば、応えることが出来ない。 人造人間の、自身の召喚した従者であるライダーのサーヴァントの雰囲気に呑まれているのだ。 「何が……お前を縛っている……」 「……」 人造人間の言葉に、シャルは応えない。 自身を縛っているものは、それこそ、自分以外の世界の全てだ。 妾の子である自身は、自身の父から存在を認められていなかった。 利用価値があると判断されて、子であることを認められた。 いや、それは正しくない。 認められたのは『子』としてではなく、『道具』として、だ。 少なくとも、シャル自身はそう思っている。 そのシャルの思いこそが、シャルを束縛している。 子として親に認められない、まだ未成熟の子供であるシャルには自身の居場所はない。 この世界のどこにも、自身の居場所と呼べる場所がない。 だから、シャルの心を縛り付けているものは、自身を拒絶する世界そのものだ。 「破壊だ……」 そんなシャルの心を見透かしたかのように。 シャルを縛り付けているものを感じ取ったかのよに。 大地すらも震わせるような、低い声で人造人間は呟いた。 その瞬間、シャルは今まで感じ取っていた震えの正体を理解した。 この震えは、ゴッサム・シティには付き物の与太者に絡まれていた時とは段違いの恐怖だ。 『破壊』に対する恐怖だ。 この世に居場所がないと感じていた自身すら世界が恋しくなるほどの恐怖。 『破壊』だ。 「俺は全てを破壊するもの……俺は全てを裁くもの」 胸の回路に指令が走る。 それこそが人造人間の存在証明。 シンプルにして、余りにも悍ましい指令。 その言葉が、人造人間自身から語られる。 「俺の名は……俺の名は――――」 ――――『破壊だ ハカイダー 』―――― 破壊せよ。 束縛を秩序とするのならば、人造人間は混沌だ。 破壊せよ。 選民を正義とするのならば、人造人間は悪だ。 破壊せよ。 正義と悪が相対的なものであり、同時に正義の定義が定まっていない。 だからこそ。 人造人間ハカイダーは。 『罪悪』と名のついたスーパーマシンを駆り。 『自身こそが正義である』と傲岸に嘯く全てを。 ――――『破壊』する。 『正義』の名の下に駆逐される『自由』があるのならば、縛り付ける『自由』という鎖を破壊する。 だが、解放された奴隷たちは勘違いはしていけない。 もしも、人造人間ハカイダーを『解放の英雄』という『鎖』で縛りつけようとするのならば。 必ず、その『鎖』を打ち破るために、人造人間ハカイダーは牙を向ける。 そうだ。 自由とは、そこに存在する自由は、誰も縛り付けることは出来ない。 罪悪に跨った破壊者には、本来関わってはならないのだ。 破壊せよ、破壊せよ、破壊せよ。 潰せ、壊せ。 この秩序という鎖で編まれた機械仕掛けの世界の全てを、破壊せよ。 【クラス】 ライダー 【真名】 ハカイダー@人造人間ハカイダー 【パラメーター】 筋力:B+ 耐久:A 敏捷:D 魔力:E 幸運:D 宝具:D 【属性】 混沌・中庸 【クラススキル】 騎乗:C 騎乗の才能。大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせるが、野獣ランクの獣は乗りこなせない。 対魔力:E 魔術に対する守り。 無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。 【保有スキル】 反骨の相:B 一つの場所に留まらず、また、一つの主君を抱かぬ気性。 自らは王の器ではなく、また、自らの王を見つける事のできない放浪の星である。 同ランクの「カリスマ」を無効化する。 千里眼:C 視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。 『ハカイダーアイ』という赤外線サーチ機能をもつハカイダーの目。 ターゲットを多次元的に捉えることが可能で、これによりハカイダーショットは百発百中の精度をもつようになる。 勇猛:A 威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。 また、格闘ダメージを向上させる効果もある。 【宝具】 『罪悪証明(ギルティ)』 ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 ハカイダー専用のバイク、ハカイダー自身と同じく対消滅エンジンを搭載している。 ハカイダーへの変身と同時に車体の青いランプが発光、アクティブとなる。 後部にはハカイダーショットのホルダーが取り付けられている。 最高速度は666km/h。 『破壊証明(ハカイダー)』 ランク:D 種別:対軍宝具 レンジ:1-50 最大捕捉:100人 『破壊者』の名を持ち、複数の兵器が装備されたハカイダーの機体そのもの。 数人をまとめて破壊する『ハカイダーショット』、『アームショット』を主兵装とし、隠し兵装として胸部に『破壊砲』を持つ。 他にも人間の脳髄に似た形状を持ち怒りとともに紅く発行する『ハカイダーブレイン』、 戦意を高揚させる第二の電子頭脳である『破壊回路』、 多角的な視覚と赤外線センサーを備えた『ハカイダーアイ』がある。 ハカイダーの自身の全ての兵装を扱い、世界の全てを破壊する。 『存在証明(ラスト・ジャッジメント)』 ランク:D 種別:対秩序宝具 レンジ:- 最大捕捉:- 鎖を引き千切るもの、『破壊者 ハカイダー 』の逸話が昇華した宝具。 混沌が無法の一面を強く持つように、秩序は拘束の一面を強く持つ。 ハカイダーはあらゆる概念的な拘束術式・兵装に対して強い耐性を持つ。 また、属性が秩序であるサーヴァントと相対した時、筋力と耐久と敏捷を1ランクアップさせる。 【weapon】 『ハカイダーショット』 ハカイダーの使用するショットガン、超高周波炸裂弾を発射する。 超高性能なショットガンであり、ハカイダーの能力と相まって百発百中である。 発射による反動・衝撃は凄まじく、ハカイダーと同等以上の能力を持たないロボットが撃った場合、肩や腕が吹き飛ばされる。 モデルとなった銃はレミントンM870。 『アームショット』 ハカイダーの右腕に隠されている小銃、ハカイダーショットとは弾丸が共通である。 ハカイダー本人のエネルギーを付加すればハカイダーショット以上の破壊力を発揮する。 作動システムは独立しているようで、腕を切断されても使用が可能で、通常版のミカエル戦車戦において使用される。 隠し武器的な扱いではあるがその威力は凄まじく、ミカエルの腕を一撃で破壊する。 『破壊砲』 胸部の十字型の傷から出現する三門の砲身。ディレクターズカット版にのみ登場。 【サーヴァントとしての願い】 破壊 【基本戦術、方針、運用法】 白兵戦において高いスペックを誇る。 反面、神秘という面においては適正が低く、神秘を前提とする防御に対しては突破性が低くなっている。 【マスター】 シャルロット・デュノア@インフィニット・ストラトス 【マスターとしての願い】 自らの居場所を求めている。 【weapon】 『IS(インフィニット・ストラトス)』 宇宙空間での活動を想定し、開発されたマルチフォーム・スーツ。 宇宙進出よりも飛行パワード・スーツとして軍事転用が始まり、各国の抑止力の要がISに移っていった。 ISはその攻撃力、防御力、機動力は非常に高い究極の機動兵器で特に防御機能は突出して優れている。 シールドエネルギーによるバリアーや「絶対防御」などによってあらゆる攻撃に対処できる。 その為、操縦者が生命の危機にさらされることはほとんどない他、搭乗者の生体維持機能もある。 核となるコアと腕や脚などの部分的な装甲であるISアーマー、 肩部や背部に浮遊する非固定装備(アンロックユニット)から形成されている。 前述のシールドエネルギーの存在から余計な装甲が必要ないため、搭乗者の姿がほぼ丸見えな形状だが、 ごく初期や軍用の機体には身体全体を覆う全身装甲(フルスキン)が存在する。 ISは武器を量子化させて保存できる特殊なデータ領域があり、操縦者の意志で自由に保存してある武器を呼び出すことができる。 ただし、全ての機体で量子変換容量によって装備には制限がかかっている。 ハイパーセンサーの採用によって、コンピューターよりも早く思考と判断ができ、実行へと移せる。 『ラファール・リヴァイヴ・カスタムII』 シャルロットの第2世代型IS、ラファール・リヴァイヴをカスタムした機体。 基本装備の一部を外した上で後付け装備用に拡張領域を原型機の2倍にまで追加しており、その搭載量は追加装備だけで20体になる。 高速切替と合わせ、距離を選ばない戦いができる。 機体カラーはオレンジ色。待機形態は十字のマークのついたオレンジ色のネックレス・トップ。 【能力・技能】 『IS適正』 操縦者がISをうまく操縦するために必要な身体的素質、ISランクとも呼ばれる。 値が高いほどISを使いこなす可能性が出てくるが、訓練や操縦経験の蓄積などで変化することもあるため、絶対値ではない。 【方針】 居場所が欲しい。
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鬼人正邪は、生まれついての弱者だった。絶対的な弱者だった。 喧嘩をすれば当然負けるし、下克上を企てれば計画ごと叩き潰される。 妖怪・天邪鬼として生まれてこの方、ただの一度も「勝利」を収めた事はない。 だがしかし、その代わり。鬼人正邪の心は、ただの一度も「屈した」事はなかった。 ――天邪鬼が反逆する事をやめたらおしまいだ。 ――反逆の意思が折れた時点で、天邪鬼は、概念として死ぬ。 その思い一つで。殴られ、蹴られ、地べたを這いつくばっても、鬼人正邪は立ち上がる。 その心折れない限り。何度でも、何度でも、鬼人正邪は反逆の鐘を鳴らし続けるのだ。 ◆◆◆◆ ゴッサムシティの腐敗の象徴たる貧民街。 腐臭漂うその一角で、少女を中心とした人だかりが出来ていた。 口汚い男たちの罵声と、痛烈な打撃音が、薄汚れたビルの谷間に反響する。暴行されているのは、中心にいる少女だった。 それは、富裕層に手が届かず、自分よりも下を見下す事しか出来ない街のゴロツキたちの憂さ晴らし。 「おい、聞いてんのかガキ!」 「小娘が、初めて見た時からテメーの態度は気に食わなかったんだよ!」 頭の弱そうな罵声と共に、一人の拳が少女の顔面を打ち据えた。口の中が切れて、血反吐を吐き出す。 無様に倒れ伏すしか出来ない少女の腹を、一人の足が容赦なく蹴り抜いた。肺の中の空気と共に、逆流してきた胃液を吐き出す。 身体が麻痺して動けなくなった少女の身体を、男たちは寄ってたかって蹴り始めた。 顔だろうが胴だろうが腕だろうが足だろうが、お構いなしに殴られ蹴られ、少女の身体がみるみる青痣だらけになってゆく。 それが暫く続いた所で、ふと、暴行の雨が止んだ。一人の男が、少女の黒髪を掴み上げる。 「おい、クソガキ。これに懲りたら、二度とナメた口聞いてんじゃねえぞ」 少女は――正邪は、口の中に溜まっていた血反吐を、男の顔に吐きかけた。 吐出された血反吐が男の目を刺し、男はうっ、と呻いて正邪の髪から手を離した。 「……ナメやがって、雑魚の癖に。ゴロツキ風情が粋がってんじゃねえよ」 次に罵声を飛ばしたのは、正邪の方だった。 正邪はそう言って、痣だらけのその顔でべろんと舌を突き出して、ゴロツキを睨み返すのだ。 正邪のその一言が、鎮まりつつあった男たちの火に油を注いだ事は明白だった。 そこから先は、逐一筆舌に尽くす事も憚られる程の暴力の嵐だった。 何せ此処は、腐敗しきったゴロツキの巣窟。言葉で分からないなら、暴力で訴えるしかない。 その日正邪は、自ら言葉を発する体力すらなくなるまで、殴る蹴るといった暴行を受け続けた。 だけども、男たちが正邪への暴行に飽きて立ち去るその時まで、正邪の瞳に宿った反逆の灯火はついぞ消える事はなかった。 ◆◆◆◆ 日が沈みかけた頃、路地裏から人の気配は消えていた。 この地区の治安は最悪だ。ビルの壁を凄まじい勢いで侵食してゆく緑の蔦の不気味さも相俟って、今や此処で夜を明かすのは正邪一人くらいのものだった。 どうやらこのクソのような貧困層で、クソのようなゴロツキどもの憂さ晴らしの相手をするクソのような浮浪者というのが、この街で正邪に与えられた役割らしかった。 金もなく、地位もなく、失うものなど何もない正邪にはお似合いの役割と言える。この生活だって、幻想郷で虐げられ続けてきた頃と比べてもそれ程変わりはない。 一人ぼっちで夜を明かす事だって慣れている。小人族の姫と別れてからというもの、正邪は幻想郷中を敵に回しながら、毎日こうやって夜を明かして来たのだから。 ああ、せめて反則アイテムをこっちに持ち込めたなら、あんなゴロツキにやられるだけの日々は送らずに済むのに。 無事ゴッサムに持ち込めたのは、肩に羽織っていたひらり布と、首かけていた天狗のトイカメラの二つだけだ。 最後に保護した反則アイテム――奇妙なシャブティも、何の力も示さずに未だ正邪のポケットの中で眠っている。 その他の反則アイテムは全て幻想郷に置き去りにしてきてしまった。今頃はもう、姫に回収されている頃だろうか―― (ん……?) なんて。そんな事を考えて物思いに耽っていた時、正邪はその耳で、一人の人間の足音を聞きつけた。 蔦に覆われたビルの壁に力なく背中を預けて座る正邪の双眸は、やがて現れた一人の浮浪者の姿を認めた。 此処よりも些かマシな治安をした地区に住み着く浮浪者だ。そいつは手にフランスパンを抱えて、正邪の隣に腰掛けた。 「いつもいつも大変だねぇ、お嬢ちゃん。とっとと謝っちまえばいいものを」 こうやって男が正邪に声をかけるのは、果たして何度目、何日目だったろうか。 毎日来る訳ではないが、こっぴどくやられた日にはこうして食事を持って現れる。 男は手にしたパンを半分ほど千切って、疲労のあまり徐々に姿勢がズリ落ちつつあった正邪の腹の上へ投げた。 「ほら、食えよ。腹減ってんだろ」 「いらない。お前らみたいなクズの施しを受けるなんて真っ平だ」 眼球だけをギョロりと動かして、正邪は浮浪者に一瞥をくれてやる。 大体にして、正邪は人間ではない。一日食べなかったくらいで死んだりするものか。 「あぁあぁ、そういう事言うから、ああいうゴロツキに目を付けられるんだろ」 「私はそういう生き方しか出来ないんだよ、なんてったって……――」 ――私は、アマノジャクだからな。 そう言おうとして、正邪はしかし、やめた。 この男は所詮NPC。それも、おそらくは現実世界でも浮浪者であろう救いようのないクズだ。 そんなモブのクズ野郎に、自分の素性を明かした所で一体何になる。得られるものは何もない。 「なんてったって……? 何だっていうんだよ、お嬢ちゃん」 「チッ、何でもない、忘れろ。そしてとっととどっかいけ。私を哀れみの目で見るな、胸糞悪い」 そうだ、それが正邪は気に食わない。それが何より許せない。 自分だって浮浪者だというのに、この男はちっぽけな正義感を翳して正邪を見下しているのだ。 正邪はいつだって強者に反逆し続けて来た、言わば最強の弱者だ。そこには力はなくとも誇りがある。決して折れぬプライドがある。 だから正邪は、強者が気に食わないのは当然として、自分が弱者であるという事実を享受している誇りのない弱者も同じくらい気に入らない。 誇りひとつを武器に生きてきた正邪にとって、誇りを持たない弱者などは救いようのない唾棄すべき存在なのである。 「……いつまで見てンだよ、とっとと消えろって言ってるだろ」 ふいに、浮浪者の視線に気付いた正邪は、もう一度浮浪者にガンを飛ばす。まじまじ見られるのは不愉快だ。 「いや、そういやぁ、お嬢ちゃんの左手のそのタトゥー、そういうのを探してる奴が居たのを思い出してさ」 「えっ」 ここで初めて、正邪の顔色が変わった。 男は知らないのだろうが、正邪の左手の甲に刻まれたそれは、タトゥーなどではない。 これはサーヴァントを使役する為に用いられる令呪だ。それを探している、という事は。 考えを巡らそうとしたその刹那、ビルの屋上から高速で振ってきたのは、槍を構えた男だった。 「ッ?!」 痛む身体に鞭打って、反射的に飛び退く。 正邪が座っていた場所に、槍の切っ先が突き立てられていた。 間違いない。聖杯戦争に参加するサーヴァント――ランサーによる襲撃だ。 「な、何なんだいきなり……!」 狼狽える男の背後から、今度は貧困層の路地裏には似つかわしくない、ブランド物のスーツを身に纏った若い男が現れた。 男は何処までも冷たい声で、己がサーヴァントに命令を下す。 「面倒だな……その邪魔なゴミを殺せ、ランサー」 「――……はっ」 逡巡は一瞬だった。ランサーの槍は、浮浪者の首を容易く斬り飛ばした。 あっけない幕切れだった。男の身体から鮮血が吹き上がって、その身体がドサリと崩れ落ちた。 「あっ……」 つい、反射的に伸ばした正邪の手は、何にも届かず、空虚を掴むだけだった。 「やれやれ、まさかこんな吹き溜まりの浮浪者がマスター候補とは、世も末だね」 嘲笑。 男の血で赤く濡れた、男が正邪にくれたパンを、ランサーのマスターがぐしゃりと踏み潰した。 「テメェ……ッ」 ギリリ、と。正邪の奥歯が軋む音が聞こえた。 本来ならば端正な筈の、血と痣で汚れた正邪の顔に、さっと怒りの朱が差す。 「……なんでだ。なんでそこのクズを殺した。そいつに殺される理由があったっていうなら、私にも教えてくれよ」 「………………」 正邪の問いに、ランサーは何も答えようとはしなかった。 逆らえないのだ、この下僕は。自分よりも強者である、後ろのマスターに。 その上下関係を証明するように、ランサーのマスターが歩み出た。 「おいおい、俺達は聖杯を勝ち取るために戦ってるんだ。英霊同士の戦場で邪魔になる障害物を切り捨てて何が悪い。 大体にして、こいつは役割の薄いNPCだろう。吹き溜まりのゴミ一人殺したくらいで、そこまで怒る奴があるか」 「…………ッ!」 返ってきたのは、最高に気分の悪い回答だった。 激情を堪え、眉根を寄せて、すっと目を伏せる。 ふいに、ランサーのマスターに踏み潰されたパンが視界に入った。 あのクズが寄越したクソみたいなパンは、最早潰れて原型すらも留めていない。 あっけないものだ。あの男も、あのパンも、抗うだけの力を持ってはいない。 だから、潰された。 「あァ、そうさ! 確かに奴は胸糞の悪いゴミ野郎だった。これが弱肉強食だというのなら、成程殺されるのも仕方がないと言えるだろうよ。 だがな、それは殺される理由があるならの話だ。お前らは今、この私の目の前で! 力を持たず、殺される理由もない弱者を一方的に踏み躙ったんだッ!」 それは、反逆者たる正邪にとって、何よりも許しがたい暴挙。 別に、命は尊いものだから、とか。そういう反吐が出るような綺麗事を言いたい訳じゃない。 力を持った強者が持たざる弱者を一方的に虐げる。その一点においてのみ正邪は気に食わなかった。許せなかった。 だが、言ってしまえばそれはこの世界の法則だ。 強者が繁栄し、弱者は淘汰される。そうやって人は歴史をつくってきた。 それが世界だ。世界とは、いつだってそういうものだ。 目の前の男たちは、それを体現したに過ぎない。 自分たちの正当性を主張するように、敵のマスターは言った。 「いいか? これは聖杯戦争なんだよ。皆自分の願いを懸けて戦ってる。そんな綺麗事言ってちゃ生き残れねぇぞ、お前」 「はァアア~~? 何が聖杯戦争だ、何が願いを叶える願望機だ。そんな物の為に戦うなんて、馬鹿馬鹿しくって反吐が出る!」 「……ああ、そうかい。だったら、とっととここで脱落しろよ。やれ、ランサー!」 マスターが正邪を指差し、勝利の確信に満ちた声で命令を下す。瞬間、ランサーが凄まじい勢いで飛び出した。 「クソが……ッ!」 悪態をつきながらも、槍を片手に突き進むランサー目掛けて、正邪は使い慣れた弾幕を放つ。 それを回避しようと右へ踏み込もうとしたのであろうランサーの身体が、左へと踏み込んだ。 「なにッ!?」 ランサーは自ら弾幕に飛び込み、被弾し、その衝撃で数歩後退った。 一体何が起こったのか分からなかっただろう。正邪は、ランサーの視覚の左右を鏡のようにひっくり返したのだ。 右に動こうと思えば左に動くし、左に動こうと思えば右に動く。それが正邪の「ひっくり返す能力」の真髄。 「な、なんだ……今のは……ッ!」 「チッ、何をやっている、ランサー!?」 狼狽するランサー。苛立ちを隠そうともしないマスター。 勝利を確信していた筈のマスターの声には、僅かに焦燥が入り交じっていた。 だが、悲しい事に咄嗟に発動したひっくり返す能力の効果時間は短い。 通常の感覚に戻ったランサーが、戸惑いつつも正邪に切っ先を向け直す。 その姿を見るに、ダメージらしいダメージは通っていないらしかった。 「チッ、やっぱり英霊相手に通常弾幕じゃろくなダメージも与えられねぇ。私のサーヴァント様は一体何してやがるんですかねぇ」 「サーヴァント……? なんだ、お前、聖杯戦争には興味ないんじゃなかったのか?」 「はァ? 馬鹿な事言うなよ。聖杯に辿り着く意思がないなら、こんなクソ溜めに居る意味がないだろ」 そうだ、誰も聖杯に興味がないとは言っていない。 正邪だってマスターとして戦って、聖杯まで辿り着くつもりだ。 ただし、目的が人とは少し違う。正邪がここに居るのは、聖杯に願いを叶えて貰う為ではなく。 間抜けな面で正邪を眇める二人を嘲笑うように、正邪はくつくつと笑い出した。 「ククク……私が何を考えているか、知りたいか? 知りたいよな?」 問うが、正邪は敵の回答などは求めていない。 敵が何かを口にするよりも先に、正邪はここ最近で一番の景気の良さで滔々と語り出した。 「上に立つ者が居るなら下からとことん楯突いて、見下す奴らにゃ下克上を成す。 見上げた場所に誰かが居るなら、私はそいつに反逆する。上がある限り何処までも、終わりのない反逆の鐘を鳴らし続ける!」 それが鬼人正邪の存在意義。 それが鬼人正邪の心の強さ。 そして。 「――それが、私が私であるための条件だッ!」 鬼人正邪は虐げられ続けてきた、哀れなアマノジャクだ。 何かをひっくり返す事以外に楽しみもなければ生きがいもない。 自分の存在意義を懸けて、正邪はただ反逆をする。 強者どものイデオロギーにただ反抗し続ける。 それが正邪というちっぽけな妖怪のすべて。 困惑を浮かべる二人の敵に、正邪はニタリと笑って舌を突き出した。 「フン……分からないなら教えてやろう。私が破壊すべきは、弱者どもを殺し合わせる力そのもの! 私が下克上を成すべき相手は、この聖杯戦争……ひいては、願いを叶える願望機そのものだ!」 「お前、まさか……ッ!」 ここまで言えば、敵も正邪の意図を察したのだろう。ならばこれ以上説明をしてやる義理はない。 心の内で高らかに鳴り響く反逆の鐘に突き動かされるままに。両腕を広げ、口角を、正邪は嬉々として名乗りをあげる。 「――我が名は正邪! 生まれ持ってのアマノジャクだ!」 「やれッ、ランサー! その小娘を殺せェエエッ!!」 その意味を理解しようともせず、マスターの命に従い、ランサーは再び大地を蹴った。 だけども、ランサーの槍が正邪に到達する事はなかった。それどころか、一歩も踏み出す事すらもなかった。 ビルの壁を這う深緑色をした不気味な蔦が、まるで意思を持ったようにランサーの四肢に絡みつき、その動きを封じたのだ。 「ようやくお出ましか」 にぃ、と。正邪の頬が釣り上がる。 瞬きをした次の瞬間には、正邪とランサー、両者の間に、もう一人の男が居た。 赤のシャツに黒いロングコートを纏った、年若い茶髪の男。ポケットの中のシャブティは、いつの間にか消えていた。 男はちらりと正邪に一瞥をくれた。正邪は不敵に口角を釣り上げた。 「あーあー、随分と遅いご登場ですねぇサーヴァント様ァ、私を見殺しにする気かと思ったぞ」 「フン、待たされたのはこっちだ。貴様が俺のマスターの器たる強者かどうか、見極める必要があった」 「あ? 強者? この私に対して、強者と言ったのか? 笑わせるなよサーヴァント。私はアマノジャク、最強の弱者だ! 生まれてこの方一度も勝ったことがないが、生まれてこの方一度も屈した事がない、それがお前のマスターだッ!」 強者ではなく、弱者として。それも、最強の弱者として、正邪は笑った。 金もなく、地位もなく。誇り以外に失って困るものを持たない正邪は、その誇りに突き動かされるままに嘯いた。 だが不思議と、それで見放されるという予想はしなかった。茶髪のサーヴァントは、鼻を鳴らして笑みを浮かべた。 「フン……成程。貴様は確かに『最強の弱者』だな。 その言葉を聞けたなら、ここまで待った甲斐があったというもの……!」 男は一人でニヤリと笑うと、懐から取り出した果物ナイフのついたベルトのバックルを腹部にあてがった。 瞬時にベルトが生成され、男の腰に装着される。そのベルトを装着した男は、何処までも自身に満ちた声で名乗りを上げた。 「名乗るのが遅れたな。俺はアヴェンジャーのクラスのサーヴァント――」 そして、付け足すように、低く威圧感のある声で男は言った。 「――この世界の法を憎み、巨大な力に反逆する者だ」 バナナが描かれた錠前を指でくるりと回して、男はそれをベルトに装着する。 変身、と一声掛けられると同時、錠前がベルトの果物ナイフに切り開かれた。 アヴェンジャーの頭上に、次元を割いて巨大なバナナが現れる。ベルトから流れ出るやたらとテンションの高い音声をBGMに、アヴェンジャーの頭にバナナが落下した。 変身に掛かる時間は一瞬。アヴェンジャーの身体を、赤と黄色の西洋風の甲冑が覆って、その身を『アーマードライダー・バロン』へと変化させる。 「人は誰もがみな、強くなるほど優しさを忘れていった。貴様も同じだ、ランサー」 「何……だとッ」 「貴様も騎士なら、その外道の言いなりになる事に抵抗はあった筈。だが貴様は、己が願いを優先し、異を唱える事もせず弱者を踏み躙った……!」 バロンとなったアヴェンジャーの言葉に、ランサーは歯噛みする。 されど、蔦に四肢を封じられ身動きの取れないランサーに、出来る事など何もなく。 「……せめて最期は騎士らしく、この俺の手で華々しく散らせてやる」 バロンがベルトの果物ナイフを素早く三度倒した。 その時点で、最早ランサーのマスターは勝機はないと判断したのだろう。ランサーを見捨てて一目散に逃げ出していた。 下衆なマスターを持った事がランサーの不幸。次の瞬間には、黄金色に光り輝くエネルギーの奔流に、ランサーはその身を貫かれていた。 ◆◆◆◆ 戦火の過ぎ去った路地裏に訪れたのは、いつも通りの不気味な静けさと気味の悪いじめっぽさだった。 ランサーによって殺された男が寄越したパンだったものは、今や赤黒く薄汚れたゴミとして路地裏の端を転がっている。 思い返せば、あの男は本当に胸糞悪いクズ野郎だった。男が優しい声をかける度、天邪鬼の正邪にとっては虫酸が走る思いだった。 純粋な善意でパンをくれているのなら、男の前で自分の胃袋でもブチ抜いて、その善意が私を殺すのだ! くらい言ってやりたい気持ちもあった。 だが、最終的に訪れた結果はこれだ。末期の言葉も残せずに、遺言すらも残せずに。 強者による蹂躙、その被害者があの浮浪者だった。 (クソ面白くもねぇ……ッ) 冷めた目でパンを見下す正邪の胸の内には、未だ熱い怒りの炎が滾っていた。 あの男は、正邪に恨まれこそすれ、いきなり現れた通りすがりの強者に踏み躙られる謂れなどはなかったのに。 「おい、見たか? これが力を持たない弱者の末路だ、我がサーヴァントよ」 嘲笑と共に、正邪は己がサーヴァントに一瞥をくれる。 正邪のサーヴァントは強い。ビルの壁を伝う蔦すら利用した戦いぶりに、ランサーは逃げる事すら叶わなかったのだから。 バックルからバナナを外し、人間の姿に戻ったアヴェンジャーは、さもありなんといった様子で頷いた。 「それが弱肉強食、この世界の法だ」 「気に入らねぇ。だったら、そんな法は私がブッ潰す」 「ほう。それがお前の望みか、正邪」 「……私はアマノジャク、すべてをひっくり返す者だ。 強者が弱者を踏み躙らない世界を、私がこの手で築くのだ」 それは、あの小さな姫様と共に掲げたお題目とは少し違う。 弱者を虐げ続けてきた強者に対する、正邪からの宣戦布告だった。 「だが、貴様は聖杯を破壊する為に戦うと言った」 「ああ、言ったな。聖杯ってのがどんな物か私は知らないが、奴は上から目線で願いを懸けて殺し合う連中を見下してやがる」 それがどうにも我慢ならない。力を持った者に見下されるのは、心底胸糞が悪い。 何よりも、上から目線で「願いを叶えてやる」というのが面白くない。打ち出の小槌の魔法とはその点で性質が違う。 戦って、戦って、戦って、戦って。その果てに辿り着く力が、未だ自分の上に立っているという事実が正邪は許せないのだ。 だから正邪は聖杯をブッ壊してやりたいと思った。最後に待つ絶対的強者サマの鼻を明かしてやりたいと思った。 「聖杯を破壊する為に、聖杯戦争に加担するという訳か……矛盾だな」 「何も矛盾してはいない。力を振り翳す者全てが私の敵だ。ここにはそういう奴らがわんさか居るんだろう?」 獲物を前に舌なめずりする肉食獣さながらの獰猛さを感じさせる笑みで、正邪は唇をぺろりと舐めた。 この場には、自分よりも強い奴らが蠢いている。自分よりも強い『獲物』が、ひしめき合っているのだ。 正邪の言わんとする事を察したアヴェンジャーが眉根を寄せて言った。 「貴様……まさか、自分よりも強い者、『強者』にだけ戦いを挑む気か……?」 「それが私の下克上だ。付き合いきれないか? フン、笑いたくば笑え、馬鹿だと罵るがいい。お前がやらないなら、私は一人でもやるぞ」 本心だ。姫と掲げた下克上が失敗して、幻想郷中から追われる身になったとて、正邪は下克上の野望を捨ててはいない。 たとえ一人になろうとも、やるしかないのなら、どんな手段を使ってでも下克上を成し遂げる。それがアマノジャクだ。 やがて正邪に睨め付けられたアヴェンジャーは、くつくつと笑みを漏らした。 「……いや。貴様は面白い奴だ。俺が貴様のサーヴァントに選ばれた理由が分かった」 強者に嘲笑われ続けてきた正邪だが、アヴェンジャーの笑みに、見下しは感じられなかった。 不思議な男だ。この男はもしかしたら、自分と似た性質をしているのかもしれない。そう正邪は思った。 だが、どんなに自分と似ていたとしても、互いの願いが一致しないのならば共闘は不可能。 「おい、聞かせろよアヴェンジャー。お前の望みはなんだ」 「貴様の言葉を借りるなら、下克上だ。強者が弱者を虐げるこの世界の法を俺は否定する。 俺は、この世界を破壊し、今の人間では決して実現できない世界を、この手でつくり上げる……つもりだった」 「つもりだった……?」 何かを懐かしむように、アヴェンジャーはふっと微笑んだ。 「ある男との戦いで、俺は『強さ』を知った。その男は、何度涙を流そうとも、決して折れなかった。 自分の弱さを認めながら、それでも強く、泣きながらでも進んでいく……それが俺の認めた男の『強さ』だ」 「……なんだそりゃ」 正邪ははじめ、アヴェンジャーが何を言いたいのかが分からなかった。 泣く、というのは弱者のする事だ。そう正邪は思ったが、しかし罵る気にはならなかった。 何度泣いても、折れずに前へ進んでいく。それは、まさしく何度殴られても屈しなかった正邪と同じではないか。 だとするならば、アヴェンジャーの言うその男は正邪と同じく『最強の弱者』と呼べるのかもしれない。 そんな正邪の考えを読んだようなタイミングで、アヴェンジャーは言った。 「俺はお前の中に、あの男と同じ『強さ』を見た。お前に付き合ってやるのも悪くはないと思えた」 「ならば世界への復讐はどうする? お前はアヴェンジャーだ、世界への復讐がお前の存在意義だろう」 「ああ、続けるさ。確かに俺はあの男と戦い、人は何度間違おうともやり直す事が出来るのだと知った。人の未来を信じてもいいと思えた。 だが、それでも世界の構図は変わっていない。強者が弱者を虐げ、踏み躙る、「弱肉強食」というシステムは未だ俺の敵だ」 それが反逆の理由。 だからこその『アヴェンジャー』。 ましてや、この腐り切った街はアヴェンジャーの憎む世界の縮図のようなものだ。 弱者から金を、土地を、あらゆる財産を搾り取った強者は富裕層で気楽に暮らし、その皺寄せがこのクソ溜めなのだ。 それらの話を聞いて、アヴェンジャーの事を何となく理解したような気がした。 とりあえず、扱いやすかった針妙丸と違って、このサーヴァントは自分に似て小難しいと正邪は思った。 それから一拍の間を置いて、アヴェンジャーは、ふん、と一息ついてから、滔々と語り出した。 「さっきも言ったが、俺はここ数日、貴様の行動を観察していた。そして鬼人正邪という存在を何となくだが理解した。 確かに貴様は弱い。だが、貴様の野望には、俺が力を貸すに値する『強さ』がある。その『強さ』に、俺は懸ける」 「お、おう。そうか……変なやつだな、お前」 困惑する。何となく褒められているような気がして、正邪は気分が悪かった。 正邪は天邪鬼だ。罵られ、嫌われる事を喜び、人に喜ばれると自己嫌悪に陥る。そういう嫌な奴なのだ。 ……と、そこでふと、正邪はひとつの違和感に気付いた。 「っていうか! ずっと見てたのならとっとと出てこいよ!? 何度クソみたいなゴロツキに殴られたと思ってるんだ!」 「そうだ、それがお前の『強さ』だ。何度殴られ蹴られようとも、貴様の心は折れなかった。ただの一度も屈しなかった……!」 それに続く言葉は、まるでおかしなものでも見るような笑いと共に。 「そして挙句の果てには自分が殺されるかもしれないという状況で、あの啖呵だ。だから俺は、貴様を俺のマスターに値する存在だと認めた」 さっき言っていた、アヴェンジャーの認めた男と同質の強さがあるから。 それでようやく納得した正邪は、そうかよ、と一言。もう自己紹介も十分とばかりに、踵を返して、歩き出す。 だが、笑みと共に語られる言葉は、そこまでだった。 「待て」と。アヴェンジャーの刺すような言葉が正邪の後ろ髪を引く。 振り返った正邪に、アヴェンジャーは、その力強い双眸をきっと尖らせて、正邪に向き直る。 「最後に一つだけ聞かせろ、正邪」 「なんだよ」 「聖杯に下克上を成すという貴様の願いは分かった。だが、聖杯の力なしに、どうやって世界を変えるつもりだ。アテはあるのか」 「さてねぇ……アマノジャクってのは悲しい種族でね。反逆する相手がいないと存在意義も示せないんだよ」 正邪の言葉の意味を察したアヴェンジャーが、眉を潜めた。 「……貴様、永遠に戦い続けるつもりか?」 「少なくとも、生きている限りは反逆を続けるだろうな」 「もしも貴様の望む下克上が成し遂げられ、戦う理由がなくなった時はどうする」 「その時は、その時だ。今度は今まで強者だった奴らに力を貸してもう一度下克上を成し遂げるか…… いや? 私の望む下克上が成った時点で、もう私の居場所はこの世界にはないのかもしれない。だったら大人しく死ぬさ。下克上を成し遂げて死ぬのなら、悪くない」 何となく、そんな予感めいたものがある。 アマノジャクとは、下克上を成す事で自分の存在意義を確立する生き物だ。 下克上の相手もなく、反逆する甲斐もない世界に、アマノジャクの存在意義などはない。 だから正邪は、その最後の瞬間が訪れるその日まで、きっと世界に抗い続けるのだろう。 「馬鹿な奴だ」と一言漏らしたアヴェンジャーは、正邪を追い越し、歩き出した。 路地裏に吹き込んだ風がアヴェンジャーのコートを揺らす。正邪もまた、アヴェンジャーと共に表の世界へと歩み出した。 ここからが下克上の始まりだ。 もう日の当たらない世界で、虐げられるだけの弱者で終わりはしない。 今度こそ、この世界に下克上を成し遂げるのだ。そんな決意を胸に、鬼人正邪の戦いは始まった。 【クラス】 アヴェンジャー 【真名】 駆紋戒斗@仮面ライダー鎧武 【ステータス】 筋力:E 耐久:D 敏捷:E 魔力:C 幸運:D 宝具:A 【属性】 混沌・中庸 【クラススキル】 下克上:B+ 自身よりも強大な力に戦いを挑む、抗う者に与えられたスキル。 相手との実力差や人数差、また、一度敗北した相手と戦闘をする場合など、 不利な状況・条件での戦闘を続行する場合、ステータスに補正が得られる。 【保有スキル】 勇猛:B 威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。 また、格闘ダメージを向上させる効果もある。 カリスマ:C- 軍団の指揮能力、カリスマ性の高さを示す能力。 駆紋戒斗の場合、国家運営は出来ないが、弱者を率いて強者に立ち向かう際に真価を発揮する。 森羅の君主:A 果実の呪いを乗り越え、ヘルヘイムの植物を自在に操る能力。 また、同じスキル同士が激突した場合、ランクの高い方が植物の支配権を奪う。 魔力放出:A+ 『弱者が掴みし叛逆の真理(ロード・バロン)』解放時にのみ発動可能。 武器ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出することによって能力を向上させる。 また、膨大な魔力を掌から放つ事で敵の武器を受け止め、それが強力な加護のない通常の武器であった場合、判定次第で破壊する事も可能。 【宝具】 『乱世を切り拓く騎士の鍵(戦極ドライバー)』 ランク:C 種別:対人宝具(自身) レンジ:- 最大補足:1人 特定のロックシードを使用する事で、『アーマードライダー・バロン』への変身を可能にする宝具。 主にバナナロックシード、マンゴーロックシードを用いて変身出来る二つの形態を使い分けて戦う。 バナナアームズでは槍型の武器、バナスピアーを。マンゴーアームズではメイス型の武器、マンゴパニッシャーをそれぞれ使用する。 他のロックシードがあればアームズチェンジする事は可能だが、アヴェンジャーが所持しているロックシードは上記の二つのみである。 『覇道を往く創世の鍵(ゲネシスドライバー)』 ランク:B 種別:対人宝具(自身) レンジ:- 最大補足:1人 レモンエナジーロックシードを使用する事で、『アーマードライダー・バロン』への変身を可能にする宝具。 従来のバロンよりも全体的なスペックは底上げされているが、筋力・耐久の面でのみマンゴーアームズに劣る。 両端の刃で接近戦を、弓矢として遠距離戦を。遠近両用の弓矢型の武器、ソニックアローがこの形態の主な兵装。 他のロックシードがあればアームズチェンジする事は可能だが、アヴェンジャーが所持しているロックシードはレモンエナジーのみである。 『弱者が掴みし叛逆の真理(ロード・バロン)』 ランク:A 種別:対人宝具(自身) レンジ:- 最大補足:1人 筋力:A 耐久:B 敏捷:B+ 魔力:A 幸運:D 宝具:A 禁忌の果実を口にし、ヘルヘイムの呪いをも跳ね除けたアヴェンジャーの最後の姿。 人を越え、オーバーロードとして覚醒した力を解放し『ロード・バロン』へと変身する。 その力はロックシードを用いて変身する他の形態とは一線を画する。使用する武器は大剣「グロンバリャム」。 【weapon】 バナナロックシード バナナを象ったロックシード。 戦極ドライバーに装着する事で、アーマードライダーにバナナアームズを装着させる。 ランク:C 種別:対人宝具(自身) レンジ:- 最大補足:1人 筋力:C 耐久:C 敏捷:B 魔力:C 幸運:D 宝具:C マンゴーロックシード マンゴーを象ったロックシード。 戦極ドライバーに装着する事で、アーマードライダーにマンゴーアームズを装着させる。 ランク:C 種別:対人宝具(自身) レンジ:- 最大補足:1人 筋力:B 耐久:B 敏捷:D 魔力:C 幸運:D 宝具:C レモンエナジーロックシード レモンを象ったエナジーロックシード。 ゲネシスドライバーに装着する事で、アーマードライダーにレモンエナジーアームズを装着させる。 また、ゲネシスコアを装着した戦極ドライバーにも対応しているが、アヴェンジャーは使用できない。 ランク:B 種別:対人宝具(自身) レンジ:- 最大補足:1人 筋力:C+ 耐久:C+ 敏捷:B 魔力:C 幸運:D 宝具:B 【人物背景】 チームバロンの元リーダー。20歳。アーマードライダーバロンに変身する青年。 幼少期に大企業・ユグドラシルコーポレーションによって、実家の町工場を潰されており、それ以来社会に対し強い反骨心を抱き始め、 「弱者が一方的に虐げられる世界」を否定し、その社会の破壊と、新世界の想像を目指すようになった。 傲慢不遜な性格をしているため、敵を多く作っている反面、メンバーや仲間達からは強い信頼を得ている。 常に自分の中にある「強さ」と「弱さ」という哲学に従って行動しており、「強者」と認めた者は強く評価し力を貸すが、「弱者」に対しては強い嫌悪感を持って接する。 その人生哲学の根底にあるのは、幼少時代、工場を失った重みに耐え切れず狂って行き、挙句の果てに自殺した父と、見ているだけしか出来なかった弱い自分という苦い記憶である。 上記の理由から、いかな苦境にも屈しない強靭な精神力の持ち主であり、たとえ自分よりも協力な存在相手であろうと恐れずに立ち向かうため戦績自体は奮わないものの、 多人数のアーマードライダーを指揮した戦闘では類稀なる統率力を見せる。 終盤では、他の邪魔者を排除し、天下へと至りつつあった戦極陵馬によってゲネシスドライバーを破壊され、あわや敗北の窮地にまで追い込まれたが、 それでも屈しない事を選び、その場に生えていたヘルヘイムの果実を口にし、戦極陵馬の理解を越えた超常の存在、オーバーロードへの覚醒を果たした。 最期は互いの死力を尽くして同じくオーバーロードと化した紘汰との決戦に挑むが、すんでのところで敗北。戒斗は結局「弱肉強食」という世界の法則こそ破壊できなかったものの、 人は間違ってもやり直すことが出来るのだと信じて未来に希望を託し、紘汰の「強さ」を認め、その腕の中で安らかに逝った。 【サーヴァントの願い】 生前、戒斗がついぞ叶えられなかった「弱肉強食」という法に反逆する正邪に付き合って、その夢を見届ける。 【マスター】 鬼人正邪@東方輝針城 【マスターとしての願い】 聖杯戦争と願望機、この街に蔓延るあらゆる「強者」に下克上を成す。 聖杯が現れたなら、その聖杯すら破壊して、世界への反逆を続ける。 【weapon】 ひらり布 打ち出の小槌の魔力を秘めた布。マントのようにして肩に羽織っている。 小槌の魔力を発動し、ひらり布に身を隠す事であらゆる攻撃から身を守ることが出来るが、これを纏っている間身動きが取れない。 一度使用すればひらり布自体に小槌の魔力が充填されるまで数時間は使用不可となる。 天狗のトイカメラ 打ち出の小槌の魔力を秘めたトイカメラ。紐で首にかけている。 小槌の魔力を発動してシャッターを切れば、写真に撮影した弾幕を切り取って消滅させる事が可能。 ただし、消滅させられるのは質量を持たない遠距離攻撃、もしくは銃弾のような質量の小さい遠距離攻撃に限る。 オートフォーカスで自動巻き上げ式。一度に三枚まで撮影出来るが、一度規定数を使い切ればカメラ自体に小槌の魔力が充填されるまで数時間は使用不可となる。 【能力・技能】 何でもひっくり返す程度の能力。 相手の視覚の上下・左右、もしくは、相手の感覚の上下・左右を入れ替える。 だが、そう長時間の入れ替えは出来ず、三騎士のような戦闘慣れした者が相手ならば、僅かな時間稼ぎにしかならない。 また、幻想郷の住人なので飛行と、弾幕の発射が可能。持っている道具含めて、基本的に遠距離弾幕戦で力が発揮されるものが多い。 【人物背景】 逆襲のあまのじゃく。 東方輝針城における5面ボスであり、道具が付喪神化し普段無害な妖怪まで暴れ出した百鬼夜行異変の黒幕。 人が嫌がることを好む、人を喜ばせると自己嫌悪に陥る、人の命令は絶対に聞かない、得をしても見返りは与えない、嫌われると喜ぶというまさに天邪鬼な性格。 強者が支配する安定した幻想郷をブチ壊し、弱者がものを言う世界に変えるという大きな野望を持って行動を起こす。 だが、正邪自体は虐げられる側の弱小妖怪であり、下克上を成し遂げるだけの力など無かった。 そこで目を付けたのが、小人族の末裔「少名針妙丸」の持つ秘宝「打ち出の小槌」である。 持ち主でありながら打ち出の小槌の概要をよく知らなかった針妙丸に「小人は幻想郷の妖怪達に屈辱を与えられた」という嘘の歴史を吹き込み、 更に打ち出の小槌の魔力の代償の事を教えずに針妙丸に使わせ、挙句の果てには異変解決後は針妙丸を捨てて逃げるなど、目的の為ならば手段は選ばない性格である。 終いには幻想郷の秩序を重んじる妖怪たちに懸賞金まで懸けられ、不可避の弾幕で襲い来る幻想郷中の追手から逃げ続ける事になる。 小槌の魔力が僅かに残った「反則アイテム」を駆使して今も逃げ続けている正邪だが、正邪本人はそれを手に再び世界をひっくり返すつもりである。 正邪が反逆をするのは天邪鬼という種族ゆえであって、反逆する事をやめた時、ひいては存在意義を示せなくなった時、意味といて妖怪・鬼人正邪は死んでしまう。 まさしく命を懸けて反逆し続けるしか出来ない哀れな種族と言えよう。 【基本戦術、方針、運用法】 強者と思しき敵を狙って倒す。慣れ合いをする気はない。 そして最後に現れた願望機を破壊する事で、聖杯戦争への下克上を完了とする。 両者共に協調性はないため、会ったばかりの他チームと素直に同名を組むのは難しい。 だが、巨大な敵に挑むため、散り散りの戦力を集めて戦う場合は、戒斗の統率力と 正邪の話術も相俟って、上手く連携の取れたチームを結成する事が出来ると思われる。 ただし、目的こそ一致しているものの、卑劣な手段を嫌う戒斗と、手段を選ばない正邪とでは選択するやり方が大きく違う。 戒斗という戦闘手段がある以上、正邪の二枚舌に出る幕はないかもしれないが、作戦の練り方には気を付けなければならない。 【参戦方法】 幻想郷で逃げ回っている最中、打ち出の小槌の魔力が残ったシャブティを発見。 まだ見ぬ反則アイテムだと思い保護した正邪だったが、それは聖杯戦争への参加証だった。 【令呪】 左手の甲に刻まれている。中心から三方向へと伸びた矢印型。
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† マリアを一言で表すなら『良い人』だろう。 幼い頃から品行方正な少女で通っていた。 悪事など一切せず、むしろ悪事を行おうとする人を咎めて危ない目に会うことだってあった。 マリアはそんな、真面目が服を着て歩いているような子だった。 マリアの人生は、絵に描いたように素晴らしい『普通』だった。 平凡という意味ではない。 求めても得ることの出来ない人も居る、届かぬ場所にある、『普通』という輝かしい勲章だ。 初等部の頃、バレエの地区大会で優勝した。優勝記念パーティは誕生日よりも盛大に行われた。 中等部の頃、初恋を経験したが同時に初めての失恋を経験した。三日泣き続けて体重が五キロ落ちた。 高等部の頃、国立の大学を受験したが浪人してしまった。大学への進学費用を稼ぐためにバイトをいくつも掛け持ちして、過労で倒れて両親からこっぴどく叱られた。 大学に合格した日、マリアは初めて父が泣くのを見た。これから先泣かせるのは、結婚の時だけにしておこうとひっそりと誓った。 マリアは良き娘だった。 卒業して、結婚した。相手は、少し冴えないけど、それでも優しい人だった。 子どもが生まれた。男の子だった。夫が泣くのを初めて見た。男は意外と泣き虫かもしれない、と、苦笑した。 二人目の子どもが生まれ、上の子が学校に通うようになり、父が他界し、追うように母が他界し。 それでも、家族四人、泣いて、笑って、毎日を過ごしていく。 夫を支え、子を育む。内助の功を積み上げる。 マリアは良き妻だった。 マリアは、ドラマや映画では絶対に描かれない、『普通の幸せ』に満ちた人生を歩んでいた。 ある日、マリアの夫が死んだ。交通事故だった。 世界中では毎日多くの人が交通事故で死んでいるのはマリアもよく知っていた。 だとしても、まさか自分の夫がそのうちの一人になるなんて、思っても見なかった。 葬式の夜。 マリアは冷静だった。 失恋の時に声を上げて泣きじゃくったちっちゃなマリアはもう居なかった。 そこに居たのは、二人の子を持つ母親マリアだった。 強く生きる。 逞しく生きる。 寄る辺のない母一人、子二人でも生きていく。 泣くのは、二人の子どもが立派に社会に出てからで十分だ。 歯を食いしばり、顔を上げる。 子どもを抱きしめ、強く誓う。この子たちをなんとしてでも幸せにしてみせる、と。 マリアは、良き母だった。 食べていかなければならなかったから働くことにした。 なんてことはない、交通安全に携わる仕事だった。 それでも、マリアには一つの大きな決意があった。 これ以上夫のような犠牲者を出してなるものか、と心に強く誓って選んだ職だった。 マリアは、どうしようもなく良い人だった。 † それは、薄ら寒い夜だった。 特に霧が深い夜で、少し気を抜けば大事故が起こってしまうかもしれない夜だった。 霧の深い日は、事故率が高く誰も仕事をしたがらないという事もあって高給だ。 だからマリアは、自ら進んでこの日の交通警備を申し出た。 理由は2つ。 1つは、事故の起きやすい日こそ、事故を起こさせないという心があったから。 もう1つは、下の子が来週誕生日を迎えるから。すこしでも豪華なパーティと、プレゼントを用意してあげたかったから。 警備も終盤に差し迫った夜。 マリアは一台の車と出会った。 車に乗っているのは男と、おそらく女。運転をしている男は、冴えない感じが夫に少しだけ似ていた。 規則だからと車を止め、二人に話を聞くことにした。 しかし、男の方は「急いでいるから」と進もうとする。 規則を破る訳にはいかない、と食らいつくマリアに、男は思わぬアプローチを仕掛けた。 「これで見逃してはくれないだろうか」 手渡されたのは百ドル札だった。 マリアの心が、少しだけ揺れた。 百ドル(日本円で約一万円)、それがあれば子どもの誕生日プレゼントを買える。 しかし、見逃すのは業務の怠慢になる。マリアの良心はそれを拒んでいた。 マリアが葛藤するうちに、業を煮やした男は、マリアに百ドルを押し付けて、そのまま乱暴な運転で走って行ってしまった。 マリアは初めて、懴悔の念を覚えた。 生まれてずっと、優等生として生きてきた彼女は、初めて規則を破ってしまった後悔に押し潰されそうになった。 心のなかで、父と、夫と、二人の子どもと、神に謝った。自分が悪いわけでもないのに、ただひたすらに謝った。 この100ドルは、使いません。必ず返します。恵まれない子どもに寄付をします。だからどうか今回だけお見逃しください、と十字を切った。 それが、彼女の人生最初の罪らしい罪だった。 それが、彼女の人生最後の罪深き罪だった。 マリアがその行いを真の意味で後悔するのは、数秒後、見送った車が大爆発した瞬間だった。 最初は、急いでいた男が事故を起こしたのか、と危惧した。 しかし、それにしてはおかしい。車は頑丈だ、映画じゃあるまいし、ちょっとやそっとでは爆発なんてしない。 じゃあ何があったのか、と深い霧に目をこらせば。 「幇助って知ってるか」 一人の少女が歩いているのが見えた。 「今の男は、殺人犯だ」 少女はゆっくりとこちらに歩いてきている。 「助手席に乗っていたのは、妻の死体」 マリアが見逃した『罪』を唱えながら、歩いてきている。 「お前は、悪を見逃した……いや」 「悪の逃亡を手助けした」 「悪を手伝うものは、悪だ」 少女の眼光は、マリアを射殺さんばかりの強さで。 霧の中でも爛々と光り、獲物であるマリアを睨み続けている。 マリアは半狂乱になりながら言い訳を叫んだ。 そんなこと気付かなかった。 殺人犯だなんて知らなかった。 このお金は、押し付けられただけだ。 もらおうなんて思っていなかった。 「だが、悪は悪だ」 マリアは絶望した。 少女に、マリアの懇願は届いていない。 マリアはヒステリックに泣き叫んだ。 子どもが二人いるのだ。夫も居ない、両親も他界している。 そんなつもりはなかった。こんなお金なんていらなかった。 見逃して、どうか、見逃してくれ。二人の我が子が。お願いだ。ああ。ああ。 我が身も顧みず、五体を地に投げ打って謝った。 「安心しろ」 少女が、ふ、と嗤う。 「『コロ』、3番」 側を歩いていた犬が少女の手に噛み付く。 すると、少女の腕が巨大な剣に変わった。 「お前の罪を子どもに背負わせることはない。お前一人が、悪だ」 マリアは地に伏せ、さめざめと泣き、もう一歩のところまで近づいている少女に呟くように問いかけた。 私は、何を間違ったのだろうか。と。 車を見逃したことか。誕生日プレゼントを買おうと思ったことか。職についたことか。夫を失ったことか。 それとももっと、もっと、もっと前か。 少女の足が止まり、最後の問いにだけ答えを告げる。 「一瞬でも、悪に頼ろうと思ったことだ」 マリアが最期に思ったのは、二人の子どもの事だった。 彼らは、夕食をちゃんと食べただろうか。長女のアリスはにんじんが嫌いだ、好き嫌いせずに食べていればいいが。 彼らは、風邪を引かないように暖かくして寝ているだろうか。長男のジョージはしっかりものだが、寝相が悪いから、すぐにタオルケットから抜けだしてしまう。 マリアは死ぬ瞬間まで、良き娘で、良き妻で、良き母で、良い人だった。 「『正義執行』」 一瞬だけ、霧が赤く染まった。 その後は、高校と燃え盛る自動車の火を受けたオレンジの霧だけが、その場を漂い続けた。 † 霧の深い夜から数日後。 「ただいま帰りました!」 にこにこ笑顔の少女の帰宅を、黒人神父が迎え入れる。 「その様子だと……満足の行く結果が出せたのかな」 「はい! 任務完了です、マスター!」 びしりと敬礼をキメる少女は、黒人神父のサーヴァントだ。 クラスは『バーサーカー』、狂戦士の名を関するクラス。 神父はそうかと答えると、小さくため息をついた。 「そっちの子たちが、その……『孤児』かい」 「はい。この子たちはまだ悪に染まっていないので、今から正義の道を歩いてもらうんです」 バーサーカーが連れてきたのは、まだ幼い子ども二人。 くすんだ金髪の少女・アリスと、同じくくすんだ金髪の少年・ジョージだった。 バーサーカーが『孤児』を拾って教会に連れてきたのは、契約後これで八人目だ。 それも、揃いも揃って親が『何の前触れもなく蒸発してしまった』孤児。 ここまで続けば、だいたいの察しは付く。 毎度のことながら白々しいものだと、神父は内心舌を巻く。 ただ。 バーサーカーの狂気は、狂おしいまでの正義の心は、神父の『夢』を後押しするのに申し分ないパワーを持っている。 神父は、その点だけはバーサーカーを高く評価していた。 「『孤児』が増えすぎじゃないか。あまり増えすぎると、暮らしもままならなくなるぞ」 「『悪』がはびこるよりも数倍マシですよ」 冷めた神父の一言に、更に冷めたバーサーカーの一言が重なる。 神父は、わりと自分勝手なバーサーカーに対してため息をつくと、新しい家族に話しかけた。 「事情は彼女……セリューから聞いてるね? 私がこれから君たちの両親のかわりとして面倒を見させてもらう、エンリコ・プッチ神父だ」 ジョージとアリスが生気の抜けた顔で、ぼうっと神父を見つめる。 親が死んだばかりなのだ。当然だろう。 「そんなに固くならないで……私達は今日から家族なんだから」 「ほら、家に入りましょう。今日からは神父様と私が、二人のお兄さんとお姉さんですからね!」 セリュー、と呼ばれた少女がにこやかに子どもたちの背を押す。 プッチ、と名乗った神父もにこやかに子どもたちに手を差し伸べる。 自分勝手な正義を追い求める少女。 自分勝手な幸福を追い求める神父。 似たもの同士は、互いに互いの仮面の下の狂気は見せず、朗らかに新たな家族を迎え入れた。 【クラス】 バーサーカー 【真名】 セリュー・ユビキタス@アカメが斬る! 【パラメーター】 通常時 筋力:D 耐力:D 敏捷:D 魔力:E 幸運:E 宝具:C 狂化発動時 筋力:C 耐力:C 敏捷:D 魔力:E 幸運:E 宝具:C (コロおくのて 筋力:B 耐力:EX 敏捷:C 魔力:C 幸運:C) 【属性】 秩序・狂 【クラススキル】 狂化:C- 通常時は一切狂っていないように見える。 だが、彼女が『悪』を見つけた時、このスキルはその真価を発揮する。 正義以外の理性を大きく失う代わりに筋力と耐力が一段階ずつ上昇する。 【保有スキル】 絶対正義:A+ 正義の名のもとに悪を討つ者が持つスキル。 彼女は悪と出会った瞬間に狂化が発動し戦闘体勢に移る。 ここで言う悪とは『彼女が悪と判断した全ての者』である。 例え善属性だろうと彼女が悪と判断できる行動を行っていた場合、彼女の敵となる。 また、例え善行を積んでいようが悪属性を持つサーヴァントならばそれだけで彼女の敵となる。 狂化のせいで生前よりも『正義』『悪』への執着が強くなっており、生前よりも厳しくこのスキルが発動するようになっている。 例え受動的に悪事を行ったものでも見逃さない。まさに狂おしいまでの正義の味方となった。 なお、生前の仲間が悪属性で呼び出されていた場合も一切の容赦なく彼女の敵となる。 精神汚染(正義):A 正義を盲信しており、どんな小さな悪だろうと見逃さず正す精神の持ち主。悪からの精神干渉を全て無効化することが可能。 このスキルが狂化に大きく関わっている。 バーサーカーの狂化は『正義への偏った盲信』から来るため、狂化の際にも正義の心と悪を憎む心を失わない。 人造人間:A 人造人間である。 毒物・薬物への耐性に加え、同ランクの戦闘続行を持つ。 悪を狩る者(イェーガーズ):EX 悪を狩る者として生涯を終えた少女。 悪がある限り彼女の存在理由は消えない。 バーサーカーが『悪』を認識している場合マスターへの魔力負担が減少。『悪』の数が増えれば増えるほど魔力消費は小さくなる。 【宝具】 『魔獣変化ヘカトンケイル(コロ)』 ランク:C 種別:対悪 レンジ:1-10 最大捕捉:5 生物型帝具。愛嬌のある顔をした犬のような見た目をしている。 その能力は『捕食』。無数の乱杭歯で敵をすり潰して食す。 コアを破壊しない限り死なず、その腹の中にバーサーカーの宝具『十王の裁き』のうち9つを隠している。 バーサーカー同様『狂化(おくのて)』で一時的にバーサーカーに従う以外の理性の全てを捨ててステータスを大幅向上させることが可能。 『狂化』中は咆哮で相手の動きを止めたり、腕を伸ばしてラッシュを放ったりも可能。 『十王の裁き』 ランク:E 種別:対悪 レンジ:1-90 最大捕捉:10 コロの中にしまわれているバーサーカーの9つの武器。それぞれ 1番・正義秦広球……トゲ付き巨大鉄球 2番・初江飛翔体……小型ミサイル 3番・正義宋帝刀……巨大な刀 4番・五官鞭……ウインチ、移動のほか攻撃にも使用可能 5番・正義閻魔槍……巨大ドリル。射出も可能 6番・変成弾道弾……超大型ミサイル。硬度最強 7番・正義泰山砲……レンジ最大90まで狙撃可能な大砲 8番・平等魚雷……水陸両用魚雷 9番・正義都市探知機……周囲の魔力反応を探ることが可能 となる。 9番以外はそれぞれ筋力と同等の破壊力を有する。 『十王の裁き 最終番 五道転輪炉』 ランク:D 種別:対悪 レンジ:1-80 最大捕捉:999 手も足も出なくなったバーサーカーに残された最期の悪あがき。 頭に仕込まれた爆弾を魔力の全てを注ぎ込んでレンジ80以内を巻き込む大爆発を起こす。 レンジ内の『悪』を完全に消滅させる。 通常、参加者以外には効果を及ぼさないが、悪であったならば全ての者が消滅の対象となる。 【weapon】 トンファーガン。口の中の銃。義手の内側に隠された剣。 悪が相手でない場合に限りこれらを威嚇用に使う。かもしれない。 【マスター】 エンリコ・プッチ@ジョジョの奇妙な冒険第六部 ストーンオーシャン 【参戦経緯】 DIOの遺品回収にエジプトに行った際に現地のシャブなんとかさんに触る 【マスターとしての願い】 覚悟がもたらす幸福な世界、すなわち『天国』へ到達する。 【能力・技能】 ホワイトスネイク。 サーヴァントにダメージを与えられるほどの強い神秘は持っていないためガードくらいにしか使えない。 また、サーヴァントのDISCは抜き取り不可能。 ただし、対マスター戦ならいつもどおりのスペックで戦えるため無比の強さを発揮する。 また、スタンドがある分精神エネルギーが強いため魔力も常人よりは潤沢であるといえる。 【方針】 セリューの行動方針は唯一。 悪を許さない。それだけである。 他者を殺して願いを叶えるような奴はだいたい悪なので見敵必殺と言い換えてもいいかもしれない。 さらに言えばNPCだろうと悪は悪、当然裁きの対象となる。ゴッサムシティ全体が彼女の獲物と言っても過言ではない。 なお、プッチは神父であるし、セリューと同じく正義側の人間であるとセリューが判断しているのでプッチの殺しはノーカン。今はまだ。 敏捷にやや難があるが遠中近距離全てに対応できる『十王の裁き』を持つバーサーカー。 ステータスの低さも彼女を上回るステ値のコロちゃんで補える。その上魔力が許す限りは二対一で戦える。 狂化中も一応会話が可能であり、バーサーカーの中ではかなりの当たりと言えるかもしれない。 ただし、プッチが『悪』だと判断すればセリューは迷わずプッチを殺す。彼女はそういう存在だから。
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【クラス】 ランサー 【真名】 ウルキオラ・シファー@BLEACH 【パラメーター】 筋力C 耐久B 敏捷B 魔力B 幸運D 宝具A 【属性】 中立・悪 【クラススキル】 対魔力:C 魔術に対する守り。魔術詠唱が二節以下のものを無効化する。 大魔術・儀礼呪法など、大掛かりな魔術は防げない。 【保有スキル】 十刃:A 虚(ホロウ)が仮面を剥ぎ、死神の力を手にした種族、破面(アランカル)。その中でも指折りの戦闘力を持つ者に与えられる称号。 虚の技能である「虚閃(セロ)」という光線、死神の斬魄刀と能力解放を模した「帰刃(レスレクシオン)」、 他に破面の技能である高速移動「響転(ソニード)」や感知能力「探査回路(ペスキス)」、身体特徴である外皮「鋼皮(イエロ)」、 虚閃の派生型として高速光弾「虚弾(バラ)」や強化型虚閃「黒虚閃(セロ・オスキュラス)」など多彩な能力を保持する。 特にランサーは十刃が本来失っているはずの「超速再生」の能力を有しており、致命傷でない限りは脳と臓器を除いてどの部位も極めて短時間で回復可能。 この派生として、自身の眼球を取り出し砕くことでその眼で見た映像を周囲の者に見せる「共眼界(ソリタ・ヴィスタ)」という能力も持つ。 当然であるが、能力の行使には相応の魔力消費が伴う。 その他、神性を持つ相手に追加ダメージ判定を行う。相手の神性が高ければ高いほど成功の可能性は上がる。 また魂を喰らう種族であるため、魂喰いによる恩恵が通常のサーヴァントより大きい。 補足であるが、このスキルのランクはあくまで「殺戮能力の高さ」を示しており、各能力が全て一級品であるという意味ではない。 ランサーより下位の十刃であっても「響転」や「鋼皮」など特定の能力においてランサーを上回る者は確かに存在する。 同様に、ランサーより上位の十刃であっても「超速再生」の一点に限ればランサーの右に出る者はいない。 単独行動:C マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 Cランクならばマスターを失っても一日程度は現界可能。 従属官を一人も持たずに活動していた過去に因んで付与されたスキル。 掌中の心:A 魔術でも科学技術でも、スキルでも宝具であっても、「特殊な能力」として発揮された精神干渉の効果を無効とする。 ウルキオラ・シファーという破面の虚無を満たしたのは、少女と少年が示したひたすらに純粋な、ただの「心」でしかなかった。 故に、ランサーの精神を揺るがすための術は魔法や呪いの類ではない。それらの類である必要が無い。 【宝具】 『黒翼大魔(ムルシエラゴ)』 ランク:BまたはB+ 種別:対人宝具(自身) レンジ:- 最大捕捉:1人 発動後パラメーター・第一⇒筋力C 耐久B 敏捷A 魔力B 幸運D 宝具A 発動後パラメーター・第二⇒筋力B 耐久A 敏捷A+ 魔力B 幸運D 宝具A 破面の刀剣解放を宝具と見なしたもの。斬魄刀に封じた虚本来の姿と能力を解き放つ。解号は「鎖(とざ)せ」。 翼や兜の発生など外見が変化する他、敏捷がランクAへと上昇する。 解放後は斬魄刀に代わって魔力によって形成した光の槍・フルゴールを装備し、また黒虚閃が使用可能となる。 本来ならば破面の刀剣解放は一段階のみだが、唯一ランサーは第二段階である「刀剣解放第二階層(レスレクシオン・セグンダ・エターパ)」を発動可能。 そのためこの宝具は二段階の強化能力として機能しており、第二階層の発動となると筋力・耐久・敏捷の三つのランクが上昇する。 なお、各段階に見合った魔力消費量の増大も伴う。 『雷霆の槍(ランサ・デル・レランパーゴ)』 ランク:A 種別:対死神宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000 「刀剣解放第二階層」発動後に限り使用可能な宝具。 最大限の魔力を込めたフルゴールを投擲する必殺技。抜群の破壊力を誇るが、力加減や照準調整はほぼ不可能。 また最大火力の技だけあって、一発撃つだけでも膨大な量の魔力消費が必要とされる。 魔力面の十分なサポートが無ければ、この宝具の使用が原因となって自身のマスターを死亡させる可能性すら有り得る。 【weapon】 斬魄刀 通常時に装備している刀。武器であると同時に、宝具解放のキーアイテムとしての側面も持つ。 フルゴール 魔力で形成した光の槍。宝具解放により斬魄刀に代わって装備する。 【人物背景】 かつて人の「心」に触れた破面。 【サーヴァントとしての願い】 もう一度「心」を感じたい。 今はマスターの歌う声を聞き、マスターの生きて死ぬ姿を見届けることに少なからず興味を抱いている。 言い換えれば、ランサーは聖杯の齎す恩恵自体には興味が無い。
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【クラス】 セイヴァー 【真名】 ジェダ・ドーマ@ヴァンパイア セイヴァー 【パラメーター】 筋力C 耐久A+ 敏捷D 魔力A 幸運B 宝具EX 【属性】 秩序・悪 【クラススキル】 対英雄:C- 英雄を相手にした際、そのパラメーターをダウンさせる。 Cランクならば、相手のパラメーターをすべて1ランク下のものに変換する。 しかしダークストーカーもとい悪の属性を持つ英霊に対してはまったく効果を発揮しない。 【保有スキル】 液体:A 質量・密度を自由に変えられる液状の身体。 セイヴァーの身体は本来心臓や脳がある部位も含め、全て血液のような可変液体で構成されている。 一般的にサーヴァントの弱点と言われている心臓の破壊や首の切断を受けてもセイヴァーは消滅しない他、 魔力を消費することで液体を再構成し、肉体の損傷を短時間で修復できる。 液状の体を生かして身体の形状を変化させて攻撃することもできる。 ただし、大量の液体を展開すると魔力消費が激しくなる。 魂同化:A+ サーヴァント共通の能力である魂喰いが固有スキルに昇華されるまでに至った上位スキル。 セイヴァーは生前から魂と己が身を同化する能力を持ち、魔力を得ることができた。 通常の魂喰いよりも多くの魔力を回復できる。 A+ランクならば事実上の単独行動も可能となる。 飛行:B 翼を利用して空を飛ぶことができる。 空中において、敏捷のランクはこのスキルのランクが適用される。 【宝具】 『魂へ課す下僕の証(プロヴァ=ディ=セルヴォ)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:1 セイヴァーの背丈を超える巨大な契約書。契約書は何枚でも作成することが可能。 これに敵を巨大な赤い液体で構成した手で掴むなどして叩きつけることで敵との『契約』が成立し、魔力の大部分を奪うことができる。 本来は魂をそのまま抜き取ることも可能だが、セイヴァー自身が不完全な状態であるために魂の中の魔力回路から魔力を奪うにとどまっている。 『契約』が成立した場合、契約書には敵の姿が魚拓のように浮き出る。 『終焉の紅に沈め(フィナーレ=ロッソ)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:4 地面から赤い液体の手を伸ばし、敵を捕獲するとセイヴァーの赤い液体で満たされた空間に引きずり込む。 その中では一切の抵抗が許されず、セイヴァーは一方的に攻撃を加えることができる。 だが、相手を大量の液体で飲み込むという都合上、魔力消費は『魂へ課す下僕の証』に比べて多い。 『神体(フィータス・オブ・ゴッド)』 ランク:- 種別:対界宝具 レンジ:∞ 最大捕捉:∞ セイヴァーが生前作り上げようとした膨大な数の魂を収めきる堅牢な器。 外見は頭が肥大化した巨大な胎児の姿をしている。 セイヴァーと融合することで全世界の魂と瞬時に同化し、その世界において唯一の完全体となる。 この宝具はセイヴァーが生存していた時点でまだ未完成で、 全世界の全ての魂を収めるにはセイヴァーが「価値ある魂」を集めなければならなかった。 よってこの宝具はセイヴァーの手に余るものであったため、失われている。 【weapon】 身体を構成する液体。 赤い液体あらゆる形状に変化させる。 翼をもぎ取って鎌に変えることができ、 自分の首を切って飛び出た血飛沫を浴びせるという芸当も可能。 【サーヴァントとしての願い】 全ての魂の『救済』。同化。 【人物背景】 魔界三大貴族の一つ、ドーマ家当主。 「冥王」と呼ばれるS級魔族。年齢は6千歳を超えるが、三大貴族の中では最も若い。 ヴォシュタル家の当主ガルナン=ヴォシュタルの死去を機に、魔界の覇権を求めてベリオール・アーンスランドに戦いを挑もうと画策する。 その折りに当時は部下だったオゾムに騙されて、魔界と人間界を結ぶ扉から膨大な魔力を得ようとするが、 その際に自身の限界を超える魔力の量に呑まれて消滅する。 その100余年後、ベリオールの没後に復活を遂げると、争いが渦巻き、滅亡に瀕する魔界の惨状を憂い、 他者の魂を自分と同化する能力を用いて魔界全ての魂を融合させて唯一完全肉体を手に入れようと企む。 ジェダ自身はこれを「魂の救済」と称している。 ヴァンパイアセイヴァーのストーリーでは「価値ある魂」の持ち主を集め、我が身と同化して最終的な容れものとなる「神体」を完全なものにするために、 「魔次元」という特殊空間を作り出して他のダークストーカーを呼び込んでいる。 此度の聖杯戦争ではセイヴァーとして召喚されたが、その姿は復活したばかりの不完全な状態で現界している。 これは「魂の救済」のために動き出した時期が復活以降であり、復活前の全盛期の状態ではセイヴァーのクラスに当てはまらなかったことが原因。 性格は常に沈着冷静、紳士的且つ慇懃で理知的な話し方をするが、端々に相手を見下す態度が見られる。 勝利時に奇声のような高笑いを発するなど、狂気に満ちた行動も特徴的。非常な自信家であり自己陶酔者でもある。
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【マスター】 ヤモト・コキ@ニンジャスレイヤー 【マスターとしての願い】 生き残ること。 【weapon】 ウバステ 無銘の刀。名刀ではないが、ヤモトにとっては大切な品。 【能力・技能】 ニンジャとしての身体能力。 また、シルバーカラスから最低限の剣技を学んでいる。 サクラ・エンハンス・ジツ 物体にカラテ・エネルギーを込めることで超自然の桜色の光を纏わせ、 その物体に爆発性を付与したり、サイキックで自由に操作したり、強化したりする効果を持つ。 ヤモトは主にオリガミに対して使用し、オリガミ・ミサイルとして撃ち出す。 【人物背景】 女子高生ニンジャ。 自殺未遂に巻き込まれたのを契機にアーチニンジャ「シ・ニンジャ」のソウル憑依者となる。 それが原因となったことでソウカイヤのニンジャに狙われるようになり、 友人であるアサリと別れて孤独な逃亡生活を送り始める。 偶然出会った余命いくばくもないニンジャ・シルバーカラスから剣の手ほどきを受け、 彼の病死と共に「ウバステ」を受け継いだ。 時系列としては「スワン・ソング・サング・バイ・ア・フェイデッド・クロウ」のしばらく後。 【方針】 ランサーに任せっきりでいいのか、悩んでいる。 【役職】 ギャングと汚職警官に追われる指名手配犯。